日韓関係が冷え込む中、空の便にも大きな激震が走っています。韓国の航空業界で最大手に君臨する大韓航空は、2019年09月03日より韓国南部の拠点である釜山と札幌を結ぶ路線を運休することを決定しました。これまで格安航空会社(LCC)を中心に広がっていた日本便の縮小ムーブメントが、ついにフルサービスキャリアと呼ばれる大手航空会社にまで波及した事実は、現在の状況の深刻さを物語っていると言えるでしょう。
今回の運休判断の背景には、日本への旅行予約が著しく減少しているという現実的な問題が潜んでいます。韓国国内では現在、日本製品の不買運動や旅行を控える動きが活発化しており、航空各社は座席を埋めることが困難な状況に追い込まれました。特にLCCは低価格を武器に高い稼働率を維持することで利益を出すビジネスモデルであるため、予約の落ち込みは死活問題となります。しかし、体力のあるはずの大手までもが運休に踏み切った点に、市場の冷え込みの強さを感じずにはいられません。
SNS上では今回のニュースに対し、「毎年のように北海道へ行っていたけれど、今は少し行きづらい雰囲気がある」「予約をキャンセルした」といった現地の切実な声が散見されます。一方で、日本の観光地側からも「韓国からのゲストが減るのは寂しいし、経営的にも大打撃だ」と、政治的な対立が民間の草の根交流や経済に影を落としていることを嘆く投稿が相次いでいます。こうした反応からは、双方が戸惑いを感じている様子が鮮明に浮かび上がってくるはずです。
ここで改めて整理しておくと、LCCとは「ロー・コスト・キャリア」の略称であり、機内サービスを簡略化することで安価な運賃を実現する航空会社を指します。一方の大韓航空のようなフルサービスキャリアは、食事や手荷物預かりが運賃に含まれる手厚いおもてなしが特徴です。これら両極にあるサービス形態のどちらにおいても「日本離れ」が起きているということは、特定の層だけでなく、韓国の消費者全体に旅行自粛のムードが浸透している証左に他なりません。
私個人の見解としては、政治と文化・経済の交流は切り離して考えるべきだと強く感じます。一度途絶えてしまった航空路線を再開させるには、多大な労力と時間が必要になるため、現在の運休ドミノは将来的な両国の関係修復においても大きな足かせとなる恐れがあります。互いの国を訪れ、直接その地の空気に触れる機会が失われることは、相互理解の機会を奪うことに繋がります。一刻も早く事態が沈静化し、再び笑顔で旅ができる日が来ることを願ってやみません。
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