日本のビジネスの中心地、丸の内エリアを象徴する三菱地所から、2019年度の幕開けを告げる力強い決算報告が届きました。2019年08月06日に発表された2019年04月から06月期の連結決算によりますと、最終的な儲けを示す純利益は前年の同じ時期と比べて4%増の264億円を記録したそうです。物件の売却益こそ減少したものの、本業であるビルの賃貸事業が絶好調であることが、今回の増益を支える大きな原動力となりました。
今回の好調を語る上で欠かせない存在が、新たに誕生した「丸の内二重橋ビル」などの大型物件です。こうした新しいビルが稼働を始めたことで、オフィスを貸し出すことによって得られる「ビル賃料収入」が大幅に増加しました。空室率が低水準で推移するなか、企業のオフィス需要は依然として旺盛であり、都心のビジネス街における圧倒的なブランド力が数字となって表れた形でしょう。
気になる賃料の推移ですが、2019年06月30日時点での平均賃料は1坪あたり2万6910円に達しており、緩やかな上昇トレンドが続いています。売上高こそ2%減の2658億円となりましたが、本業の儲けを反映する営業利益は3%増の468億円を確保しました。ここで言う「営業利益」とは、売上からコストを差し引いた、企業が本来のビジネスで稼ぎ出した利益を指し、経営の健全性を示す重要な指標の一つと言えます。
SNS上では、この決算を受けて「丸の内の賃料はどこまで上がるのか」「やはり不動産セクターの中でも三菱地所の安定感は抜群だ」といった感嘆の声が数多く上がっています。特に、景気の不透明感が囁かれるなかでも、一等地の不動産価値が揺るがない様子に、多くの投資家やビジネスパーソンが注目しているようです。私自身の見解としても、単なるビルの供給に留まらず、街全体の価値を高める「エリアマネジメント」の勝利だと感じています。
今後の展望については、2020年03月31日までの通期純利益を1370億円とする当初の予想を据え置きました。通期予想とは、年度の終わりまでにどれくらいの利益が出るかを予測した数値ですが、期首の勢いを維持しながら着実に目標達成を目指す姿勢が伺えます。東京オリンピックを翌年に控え、都市再開発が加速するなかで、同社がどのような進化を遂げていくのか、引き続き目が離せない展開が続くでしょう。
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