【2019年5月】アメリカのインフレはどうなる?卸売物価指数(PPI)が示す景気の未来とSNSの反応

2019年6月11日、アメリカの労働省が発表した5月の卸売物価指数(Producer Price Index、略してPPI)は、市場の予想通りの動きを見せました。最終的な需要に向けた製品やサービス全般の物価変動を示すこの指標は、前の月と比べて0.1%の上昇となっています。この「卸売物価指数」というのは、企業が製品を製造・販売する際にどうコストが変わっているかを示す、いわば**「企業側の物価」**です。これが上がると、いずれはそれが最終消費者に転嫁され、インフレ(物価の上昇)が進む可能性が高まるため、非常に注目される経済指標の一つでしょう。

今回の伸び率は、事前の市場予測(ダウ・ジョーンズまとめ)と完全に一致しましたが、直前の4月に記録した0.2%程度の上昇と比べると、その勢いはわずかに鈍化している状況です。これは、現在のところ、アメリカ経済全体に強い物価上昇の圧力がかかっているわけではない、ということを示唆しています。前年同月比で見ると1.8%の上昇を記録していますが、前月比の上昇率が落ち着いていることから、インフレが急激に進むことへの懸念は和らいでいると見て取れます。

この発表を受けて、SNSなどインターネット上でもさまざまな声が上がっています。特に、この穏やかな上昇率を見て、「金融引き締め(金利の引き上げなど、経済活動を抑制する政策)の必要性が薄れるのでは?」という意見が目立ちました。これは、物価上昇の勢いが弱ければ、アメリカの中央銀行であるFRB(連邦準備制度理事会)が焦って金利を上げなくても良い、という期待につながるからです。私見ではありますが、この「物価の落ち着き」は、景気を冷やしすぎずに成長を持続させる上で、非常にバランスの取れた良いニュースであると評価できるのではないでしょうか。

2019年5月時点でのこの卸売物価指数のデータは、アメリカ経済が健全なペースで成長していることを示唆していると言えるでしょう。企業側のコストが急激に高まっていないことは、消費者物価も極端に上昇しにくい環境を作り出します。今後、FRBがどのような金融政策の舵取りを行うのか、そしてこの穏やかな物価動向がアメリカ経済の成長をどれだけ支えていくのか、引き続き注視していく必要がありそうです。

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