【5G革命】全産業のインフラへ!データセンター・AIの未来を拓く「世界デジタルサミット2019」徹底解説

2019年6月11日、日本経済新聞社と総務省が主催する「世界デジタルサミット2019」が2日間の熱い議論を終えて閉幕いたしました。次世代の社会を形作るデジタル技術の最前線が語られたこのサミットですが、特に注目を集めたのは、やはり次世代通信規格である「5G(ファイブジー)」と「AI(人工知能)」の可能性についてでしょう。専門家による講演内容、そして会場を包んだ期待感から、未来への大きな変革をひしひしと感じる内容となりました。

データセンター事業のリーディングカンパニーであるブロードバンドタワーの藤原洋会長兼社長は、5Gが単なる通信技術の進化に留まらず、「全産業のインフラになる」との強い見解を示されました。ここでいう5Gとは、現在の主流である4G(フォージー)に比べ、超高速、超低遅延、多数同時接続という革新的な特徴を持つ通信技術のことで、この技術がすべての産業の基盤になると断言されているわけです。藤原社長は、同社が主軸とするデータセンター事業に加え、AI分析も手掛けていることから、AIが実現する未来についても熱く語っておられます。

藤原会長は、AIがもたらす変化として「ロボットが熟練者に代わって作業できる革命が起こる」と指摘されており、これは、これまで人間でしか行えなかった高度な作業や判断が、AIを搭載したロボットによって自動化されることを意味します。このAIが機能するためには膨大なデータのやりとりが必要不可欠であり、その大容量データを瞬時に、かつ遅延なく送受信する土台として、5Gの役割が極めて大きいというわけです。また、異なる業種の企業同士が連携し、新たな価値やサービスを生み出す「コネクテッド化」も5Gによってさらに進展する見込みです。

具体的な事業モデルとして、藤原会長が挙げられたのは、クラウド上に構築される「仮想協業空間」です。これは、自動車メーカーや部品を供給するサプライヤー、研究を担う大学などが一つの仮想空間に参加し、製造や研究に関わるあらゆるデータを集約・共有することで、次世代の自動車開発を強力に後押しできるという構想で、業界の垣根を越えた革新的な取り組みでしょう。私見ですが、5Gがもたらすこのデータ連携の加速は、日本のモノづくり産業全体の競争力を高める起爆剤になるのではないかと大きな期待を抱かざるを得ません。

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データ活用は「エッジ」へ!米半導体大手CEOの戦略

サミットには、米半導体大手ウエスタンデジタル社のスティーブ・ミリガン最高経営責任者(CEO)も登壇し、5GやAI時代におけるデータ活用の変化について重要な見解を述べられました。データの高速処理や、膨大な情報から有用な知見を引き出す「ビッグデータ解析」の重要性が高まる中で、ミリガンCEOは、データの処理方法が変わりつつあると説明されたのです。これまでは、データセンターに集約して処理するのが主流でしたが、今後はスマートフォン、自動車、工場の設備といった、データが生成される利用者により近い場所で活用・分析する手法が広がるだろう、という見立てです。

これは「エッジコンピューティング」と呼ばれる考え方で、データを遠隔のデータセンターまで送る必要がなくなるため、処理の遅延を抑え、リアルタイムでの高度なデータ活用が可能になります。データが社会全体にもたらす変革に対応するため、同社を従来の「データストレージ企業」から、データの流れ全体を支える「データインフラ企業」へと変革していくという、力強い意志を表明されました。この戦略転換は、AI・5G時代のデータ社会を根底から支える重要な動きだと捉えることができます。

一方で、ミリガンCEOは、同日、日本経済新聞の取材に応じた際、注目すべき発言をされました。中国の通信機器大手である華為技術(ファーウェイ)と2019年春に締結したばかりの戦略的協力関係について、中断する考えを明らかにされたのです。この決断の背景には、当時激化していた米中貿易摩擦があり、ミリガンCEOは「関係の見直しを求められている」と述べておられます。この発言は、単なる一企業の事業戦略に留まらず、世界のデジタルインフラの発展が、米中の政治的・経済的な対立によって大きく左右され得るという、当時の国際情勢の複雑さを浮き彫りにしています。このニュースに対し、SNS上では「技術の進化が政治に翻弄されている」「サプライチェーンへの影響が心配だ」といった懸念の声が多く見受けられ、多くの読者が動向を注視している様子がうかがえます。

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