2019年6月12日、中小企業向けのインターネット広告やウェブサイト制作、そしてその後の運営支援を手掛ける**ブランディングテクノロジー(7067)**が、東京証券取引所マザーズ市場への新規上場を発表しました。上場日は2019年6月21日の予定です。企業やサービスのブランド価値を高める「ブランディング」と、情報技術である「テクノロジー」を組み合わせた社名が示すように、同社はデジタルを活用して中小企業の成長を力強く後押ししています。
同社の事業の核は、中小企業に対するウェブマーケティング支援です。具体的には、企業の顔となるウェブサイトの制作から、制作後の日々の運用、検索エンジンでの露出を高める検索サイト対策(SEO)、さらには企業イメージを形作るロゴやパンフレットのデザインまで、幅広いニーズに応えるサービスを展開しています。特に注目すべきは、サービス提供が月額制の契約を主体としている点でしょう。これにより、顧客との継続的な関係を築き、安定した収益基盤を確立していると推察されます。
現在、同社が抱える顧客数は通販会社や専門学校を中心に約3,400社に上るとのことです。契約の大半は月額50万円以下の小規模なものであり、これはまさに、資金力が限られがちな中小企業のデジタル化ニーズを的確に捉えている証拠と言えます。また、歯科医院や住宅塗装会社といった専門分野に特化したポータルサイトの運営も手掛けており、多角的な事業展開も見逃せません。
今後の成長戦略について、木村裕紀社長は「より規模の大きな契約を軸に、契約社数を毎年150社程度ずつ増やしたい」と意欲を示しています。新規上場で調達する資金は、業務の効率化を図るための基幹システムの導入や、制作部門および営業担当者の採用に充てられる計画です。これは、事業拡大に向けた経営基盤の強化を最優先している現れであり、その成長ポテンシャルに大いに期待が高まります。
今回の新規公開株(IPO)では、大手ベンチャーキャピタルのジャフコなどが保有株の一部を売り出す予定です。しかし、上場後も木村社長の資産管理会社が筆頭株主として残り、投資ファンドやその他のベンチャーキャピタルなども株式の約2割を保有し続ける見込みですから、経営体制は比較的安定していると言えるでしょう。2019年3月期の売上高は4,992百万円、純利益は95百万円を計上しており、2020年3月期には売上高5,300百万円、純利益116百万円への増収増益を見込んでいます。
市場では、同社がターゲットとする中小企業のデジタルシフトの波に乗り、今後さらに業績を伸ばすのではないかというポジティブな見方が広がっているようです。ウェブ制作やSEOといったデジタルマーケティング支援は、規模の大小を問わず企業にとって必須の投資項目となっており、この分野で実績を積み重ねてきたブランディングテクノロジーには強い追い風が吹いている状況です。特に、顧客の課題に寄り添う月額制のサービスモデルは、中小企業にとって費用対効果が高く、安心感につながるでしょう。
なお、当面は成長を最重要視する方針のため、配当は無配の予定ですが、木村社長は「できるだけ早く配当の実施も考える」と語っています。これは、企業価値の向上と株主還元を両立させたいという経営陣の意志の表れと見て良いでしょう。申込期間は2019年6月13日から18日までで、払込期日は2019年6月20日、主幹事はSBI証券が務める予定です。新規上場企業の動向は、市場全体の活況を示すバロメーターでもあり、今後の同社の株価推移には大きな注目が集まるでしょう。
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