【2019年最新】中国地方の最低賃金が過去最大級の引き上げへ!深刻な人手不足と地方の苦悩、SNSの反応は?

2019年08月15日、中国地方の経済に大きな波紋を広げるニュースが飛び込んできました。鳥取、島根、岡山、広島、山口の5県すべてにおいて、地方最低賃金審議会が今年度の最低賃金(時給)の改定額を答申したのです。今回の引き上げ幅は1時間あたり26円から28円という、現行の方式が導入された2002年度以降で最大級の上げ幅となりました。労働者にとっては喜ばしいニュースですが、地域経済を支える企業側には緊張が走っています。

具体的に見ていきますと、上昇率でトップに立ったのは鳥取県でした。3.67%(28円)アップの790円となり、島根県も同じく790円まで引き上げられます。山口県は27円増の829円、岡山県は26円増の833円、そして中国地方で最も高い金額となる広島県は27円増の871円となる見込みです。これらの改定は2019年10月01日以降、順次適用される予定ですが、この背景には目を背けることのできない「人手不足」という深刻な課題が横たわっています。

ここで改めて「最低賃金」についておさらいしておきましょう。これは、国が法律に基づいて賃金の最低額を定め、雇用主はそれ以上の金額を支払わなければならないとする制度です。もしこれに満たない金額で雇用契約を結んでも法律上は無効とされ、企業には罰則が科される可能性もあります。今回の異例とも言える大幅な引き上げは、賃金水準を底上げしなければもはや労働力を確保できないという、地方が直面している切実な雇用情勢の裏返しと言えるでしょう。

SNS上では、このニュースに対して複雑な声が渦巻いています。「時給が上がるのは素直に嬉しい」という歓迎の声がある一方で、「都心部との差がまだ200円以上もあり、若者が流出するのは止まらないのでは」といった冷めた意見も目立ちました。特に東京都が初めて1000円の大台を突破する一方で、鳥取や島根との格差が223円も存在するという現実は、地方の居住者にとって非常に重く受け止められているようです。

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経営現場の悲鳴と加速する「地方の課題」

今回の答申プロセスでは、労使間の激しい対立も浮き彫りになりました。岡山県では意見がまとまらず、異例の多数決で決定される事態に陥っています。経営者側の委員からは、国の目安が実態から離れすぎており、企業の支払い能力を超えているという悲痛な叫びが上がりました。島根県でも、若者の流出を防ぐための賃上げには理解を示しつつも、毎年の急激な負担増によって「中小企業の廃業が増えるのではないか」という強い懸念が示されています。

個人的な見解を申し上げれば、今回の引き上げは「地方経済の生存戦略」としての側面が強いと感じます。広島県では有効求人倍率が2倍を超えるなど、企業はまさに人を奪い合う状況にあります。賃金を上げなければ倒産する、しかし上げても利益が削られ経営が苦しくなるという「板挟み」の状態です。単なる金額の多寡だけでなく、中小企業の生産性を向上させるためのデジタル化支援など、国による抜本的なフォローアップが今こそ不可欠ではないでしょうか。

今回の改定が実施されると、10年前の2009年度と比較して各県の最低賃金は約25%も上昇することになります。これは、私たちが生きる社会の構造が、低賃金労働に頼るモデルから、付加価値を高めて賃金を支払うモデルへと強制的にシフトさせられている過渡期であることを示唆しています。10月の改定に向けて、働く側も雇う側も、改めて自身の働き方や事業の在り方を見つめ直すタイミングが来ているのかもしれません。

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