渋沢栄一の玄孫が語る「知のアロマ」とは?守屋淳氏と読み解く『論語と算盤』の深い魅力

日本資本主義の父として知られる渋沢栄一。その高祖父(祖父母の親)を持つコモンズ投信会長の渋沢健さんは、ある人物を人生の師と仰いでいます。その方こそ、中国古典研究家として名高い守屋淳さんです。お二人の出会いは、渋沢健さんが40歳という節目に起業を決意したことがきっかけでした。以来、守屋さんは渋沢さんにとって、偉大な先祖である栄一との精神的な距離を縮めてくれた、かけがえのない恩人となったのです。

現在、お二人の交流の軸となっているのは、守屋さんが講師を務める少人数の勉強会です。ここでは渋沢栄一の代表的な著書『論語と算盤』や、数々の中国古典が紐解かれています。SNS上でも「経営者の孤独を癒やすのは古典の知恵だ」といった声が多く寄せられていますが、この勉強会は単なる座学に留まりません。当時の勢力図や地図を用いた多角的な背景解説が行われ、歴史の荒波を鮮やかに浮かび上がらせるのが守屋流の真骨頂といえるでしょう。

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五感を刺激する「知のアロマ」と対話から生まれる深い洞察

渋沢健さんは、守屋さんの講義を「知のアロマ」と表現されています。これは、知識を詰め込むのではなく、まるで芳醇な香りを愉しむように、古典の教えが心に浸透していく感覚を指しているのでしょう。参加者一人ひとりの意見を丁寧に引き出し、対話を重視するスタイルは、受講者の知的好奇心を心地よく刺激します。古典に記された古い言葉が、守屋さんの解説によって現代のビジネスや生活に繋がる血の通ったアドバイスへと変化していくのです。

こうした濃密な時間を通じて、渋沢健さんは雲の上の存在だった渋沢栄一や、儒教の開祖である孔子を、まるですぐそばにいるかのような身近な存在として感じられるようになったといいます。歴史上の偉人と現代の悩める私たちが、時空を超えて対話するような感覚は、まさに知的な贅沢そのものですね。複雑な現代社会を生き抜く私たちにとって、こうした心の拠り所となる「師」や「学びの場」を持つことの重要性は、計り知れません。

2019年08月23日現在、守屋淳さんは活動の拠点を海外に移されています。そのため、かつての勉強会は一時的な休止状態にありますが、渋沢健さんはその帰国を今か今かと待ちわびているご様子です。再び「知のアロマ」に包まれ、古典の宇宙を旅する日が来ることを、誰よりも熱望しているのでしょう。良き師との出会いが人生をいかに豊かにするかを、渋沢さんの晴れやかな表情が何よりも雄弁に物語っているように感じられてなりません。

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