今、世界各地で繰り広げられるビジネスの裏側で、公正な競争を揺るがす「国際カルテル」への監視の目がかつてないほど厳しくなっています。2019年08月12日現在、複数の国にまたがって価格調整や受注調整を行う企業グループへの摘発が相次いでおり、国際社会の大きな関心事となりました。インターネット上のSNSでも「大手企業がまさか」「海外拠点での不祥事が命取りになる」といった驚きや不安の声が広がっており、事態は非常に深刻です。
そもそもカルテルとは、本来競合すべき企業同士が密かに手を組み、商品の価格や生産量を決めてしまう独占禁止法違反の行為を指します。これを国境を越えて行うのが国際カルテルであり、自由な市場経済を阻害する「経済のガン」として、各国から厳しく糾弾されているのです。近年は特にデジタル技術の進化によって情報のやり取りが容易になった一方で、当局側も高度な調査手法を駆使して不正の解明に乗り出しており、摘発のリスクは飛躍的に高まっています。
「第2世代協定」が変える捜査の常識と日本の公正取引委員会の動向
こうした事態を受け、日本の公正取引委員会も攻めの姿勢を鮮明に打ち出しています。現在までに約20の国や地域の当局と協力体制を築いており、特筆すべきはカナダなどと結んだ「第2世代協定」の存在でしょう。これは従来の形式的な協力とは一線を画し、捜査に必要な秘密情報そのものをダイレクトに交換できる画期的な枠組みです。1つの国で綻びが見つかれば、ドミノ倒しのように世界中の拠点で摘発を受ける連鎖反応が現実のものとなりつつあります。
私は、この変化を日本企業がグローバルスタンダードへと進化するための「試練」であると考えています。これまでは国内の常識で通用していた曖昧なコミュニケーションが、海外では即座に違法とみなされるケースが少なくありません。企業には、単なるルール遵守を超えた、高い倫理観に基づいたガバナンスの構築が求められます。もはや「知らなかった」では済まされない時代であり、トップから現場の社員に至るまで、共通の危機意識を持つことが不可欠でしょう。
2019年08月12日時点において、企業が優先すべき課題は、海外拠点を含めたコンプライアンス(法令順守)体制の再点検です。各国の法規制は刻一刻と変化しており、日本本社の基準を押し付けるだけでは不十分だと言わざるを得ません。現地の法文化に精通した専門家との連携を強化し、万が一の際に迅速に対応できる内部通報制度を整えることが、企業ブランドを守る唯一の道となります。世界に誇る日本企業が、誠実な競争を通じて再び輝くことを願ってやみません。
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