2019年6月上旬、日本の大動脈である東京駅のすぐ近くで、小型無人機、いわゆる「ドローン」が無許可で飛行していたという驚くべき事件が起こりました。この件に関して、警視庁丸の内署は、飛行させた人物として北京市の交通部門に勤務する50代の中国人男性技術者を事情聴取したことが、6月12日までに判明しています。この男性は「個人的な趣味で景色を撮影したかっただけであり、飛行が禁止されている区域だとは知らなかった」と話しているとのことです。しかし、日本の空の安全と、無許可飛行に対する規制の厳しさを浮き彫りにする事案として、大きな波紋を広げています。
日本におけるドローンの飛行については「航空法」によって厳しく制限されています。特に東京23区内の大部分は、**人口集中地区(DID地区)**に指定されており、この地区内でのドローン飛行は原則として国土交通大臣の許可なく行うことはできません。東京駅周辺は、まさにこのDID地区のど真ん中に位置し、さらに皇居なども近いことから、重要施設周辺としての規制も非常に厳しいエリアなのです。今回の男性のように「知らなかった」では済まされないのが、法律の厳然たる事実であり、世界中から注目される日本の首都で起きた事態として、SNS上でも「法律を知らないのは論外だ」「海外の人にもっと周知すべきではないか」といった、批判的な意見や、法規制の周知徹底を求める声が多く見受けられました。
この事案は、ドローンを趣味やビジネスで利用しようとするすべての人にとって、重要な教訓となるでしょう。ドローンの飛行には、機体の重量や飛行場所によって「登録制度」や「許可・承認」といった煩雑な手続きが求められます。特に今回の事案が起こった2019年当時も、航空法をはじめとする各種法律による規制は厳しく、無許可での飛行は、懲役や罰金といった重い罰則の対象となっていました。日本を訪れる外国人観光客や技術者の方々が、自国の感覚で安易にドローンを飛ばしてしまうことのないよう、日本政府や関係各所は、多言語での分かりやすい情報提供と、空港などでの周知活動をより一層強化すべきであると私は考えます。
ドローンは空撮や点検、測量など、非常に有用な技術革新の成果ではありますが、その利便性の裏側には、墜落による事故や第三者への危害、そしてプライバシー侵害といった深刻なリスクが潜んでいます。規制を遵守することは、利用者自身の安全を守り、ドローン技術が社会に受け入れられ、発展していくための最低限のルールです。東京駅という象徴的な場所で発生した今回の件は、「ルールを知る」「ルールを守る」ことの重要性を私たちに強く再認識させる出来事だと言えるでしょう。
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