2019年08月23日、古都・京都の地で日本の教育界を揺るがすような熱いメッセージが放たれました。登壇したのは、一代で日本電産を世界的な巨大企業へと押し上げたカリスマ、永守重信会長兼CEOです。永守氏はこの日開催された「全国高等学校PTA連合会大会京都大会」にて、現在の日本の大学が陥っている「ブランド偏重主義」に対して、真っ向から異を唱えました。
永守氏が問題視しているのは、学生の能力を画一的な数字で測る「偏差値」や、大学の名前だけで評価が決まる旧態依然とした価値観です。この偏差値とは、試験を受けた集団の中で自分がどの位置にいるかを示す指標ですが、永守氏に言わせれば、これに縛られすぎることが日本社会の歪みを生んでいるといいます。実力よりも看板を重視する風潮を、自らの手で打破したいという強い決意が伺えました。
世界199位を目指す!京都から始まる「打倒・東大」の野望
永守氏の言葉が単なる批判に留まらないのは、自ら大学運営の舵取りを行っているからに他なりません。氏は2018年03月に京都学園大学の運営法人理事長に就任し、2019年04月には校名を「京都先端科学大学」へと一新しました。この思い切った改名には、伝統に縛られず、文字通り「先端」を走る人材を育成したいという情熱が込められているのでしょう。
講演の中で永守氏は、同大学の具体的な目標として「世界大学ランキングでまずは199位以内に入ること」を掲げました。このランキングは、教育環境や研究の影響力などを国際的な基準で順位付けするものですが、氏はさらにその先を見据えています。将来的には、日本最高峰と言われる東京大学や京都大学すらも追い越す大学に成長させると、自信たっぷりに宣言したのです。
「ブランドなど関係ない、やればできる」という永守氏の言葉には、何もないところから世界一のモーターメーカーを作り上げた経営者としての重みが宿っています。SNS上でもこの発言は大きな話題を呼んでおり、「既存の大学にはないスピード感だ」「学歴社会に一石を投じてほしい」といった、現状の教育システムに疑問を持つ層からの期待に満ちた声が数多く寄せられています。
ベルリッツと提携!「使える英語」を叩き込む徹底した実戦主義
京都先端科学大学のキャンパスでは、すでに永守流の抜本的な改革が動き出しています。特に注目すべきは、語学教育の徹底ぶりではないでしょうか。同大学は、ビジネス英会話の分野で圧倒的な実績を持つ「ベルリッツ・ジャパン」と手を組み、プロの講師による授業を導入しました。驚くべきことに、全カリキュラムの22%を英語学習が占めるという、極めて濃密な構成となっています。
永守氏が指摘する日本の大学の欠点は、実践的な「語学教育」「専門教育」「人間教育」の3点が不足していることです。いくら知識があっても、それを世界で伝える言葉がなければ宝の持ち腐れとなってしまいます。ビジネスの最前線で通用するコミュニケーション能力を身につけさせることで、卒業後すぐに世界を舞台に戦える「即戦力」を育てようとする狙いが明確に伝わってきます。
また、学生たちが理論を実践に変える場として、日本電産による全面的なバックアップも用意されました。学生が企業内で実務を体験する「インターンシップ」の制度を活用し、2019年度はすでに8人の学生を海外5拠点に派遣する予定です。将来的には、世界43拠点に及ぶネットワークを活かし、最長1年間という長期の海外研修も構想しているというから驚きを隠せません。
工学部の新設と国際公募が生み出す「真のエリート」への道
さらに改革の目玉として、2020年04月には待望の「工学部」が新設される予定となっています。ここでも永守氏のこだわりは徹底しており、教員はすべて国際公募によって世界中から優秀な人材を集めたそうです。しかも、専門教育の講義はすべて英語で行われるとのことで、もはやここは日本の大学という枠を超えた、グローバルな学びの殿堂へと変貌を遂げようとしています。
私は、この永守氏の挑戦こそが、停滞する日本経済に風穴を開ける特効薬になると確信しています。これまでの日本は「どの大学を出たか」という過去の栄光に固執しすぎていたのではないでしょうか。しかし、これからの時代に求められるのは「何ができるか」という現在進行形の実力です。企業のトップが自ら教育現場をプロデュースするという試みは、極めて合理的かつ刺激的なアプローチといえます。
ネット上の反応を見ても、「今の大学教育には絶望していたが、ここなら子供を通わせたい」という親世代の切実な意見や、「東大出身者よりも、こういう大学の卒業生と一緒に仕事がしたい」というビジネスマンの熱い支持が目立ちます。偏差値という物差しを捨て、情熱と実力で世界に挑む京都先端科学大学の動向から、今後も一瞬たりとも目が離せそうにありません。
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