2019年6月13日付で発表された日本電子材料の役員人事および組織改革は、同社が今後注力していく事業分野を明確に示す内容となっています。特に、次世代の技術として注目される**MEMS(メムス)**関連部門の強化に焦点が当てられており、これは市場の期待に応える非常に戦略的な動きだと評価できるでしょう。日本電子材料がこの分野に経営資源を集中させることで、半導体関連市場での存在感を一層高めるものと期待されます。
まず、経営体制の刷新として、6月25日付で管理部門を統括する足立安孝氏が常務兼常務執行役員から専務兼専務執行役員へと昇格します。これは、経営の中核を担う管理体制の強化を示すものです。また、MEMS統括部長を務めていた坂田輝久氏も、執行役員から常務執行役員へ昇格。さらに、本社MEMS工場長の森隆一郎氏も上席執行役員に就任するなど、MEMS部門の主要なポストにある人材が経営層で重要な役割を果たすことになった点は見逃せません。
MEMSとは、「Micro Electro Mechanical Systems」の略で、微細加工技術によって作られる超小型の電気機械システムのことです。スマートフォンや自動車、医療機器など、あらゆる分野で活用が広がる先端技術であり、この領域での競争優位性の確保は企業の将来を左右すると言っても過言ではありません。今回の役員人事によって、同部門の技術と現場を深く理解する方々が経営の意思決定に携わることで、より迅速かつ的確な事業展開が可能になるでしょう。
また、7月1日付で実施される組織改革では、MEMS統括の配下に第一MEMS開発と第二MEMS開発を新設します。これは、MEMS関連の技術開発体制をさらに細分化し、専門性を高めるための措置です。この機構改革と同時に、製品技術統括チーフマネージャーには吉田敬氏、MEMS統括チーフマネージャーには服部佐知子氏が就任するなど、技術開発の中枢を担うマネージャー陣も一新されます。開発体制の増強と専門化は、日本電子材料が革新的なMEMS製品を連続して市場に投入する準備を着々と進めている証拠だと言えます。
この一連の人事と組織改革は、日本電子材料がMEMS技術を今後の成長の核として明確に位置付けたことを示しています。SNSでも「日本電子材料のMEMSへの本気度が伝わってくる」「半導体関連株として期待できる」といった好意的な意見が多く見受けられ、市場関係者の関心も高まっているようです。私は、今回の体制強化が同社の技術力を最大限に引き出し、新たな市場の創出につながることを期待しています。
生産統括部門においても、生産統括部長の藤井昭彦氏が執行役員生産統括担当に、製品技術統括部長の沢井守康氏が執行役員製品技術統括担当にそれぞれ就任するなど、製造と技術開発の両輪を担う部門の責任者が経営層に加わります。これは、開発段階から量産を見据えた連携を強化し、市場ニーズに素早く応える高効率なサプライチェーンを構築する狙いがあるものと推察されます。技術と生産が一体となった体制は、事業成長の大きな推進力になるでしょう。
コメント