2019年09月04日、日本経済は大きな転換点を迎えています。振り返れば平成という30年間は、日本企業にとって「経済敗戦」と呼ぶにふさわしい、苦難の時代であったと言わざるを得ません。かつて世界を席巻したジャパン・アズ・ナンバーワンの面影は薄れ、多くの企業が停滞の渦中に取り残されています。この衰退の根源には、組織の深部に根を張った「ある特異な文化」が潜んでいるのではないでしょうか。
現在の日本企業を支配しているのは、挑戦を称える姿勢ではなく、波風を立てずに平穏を保とうとする内向きの価値観です。外の世界を知らずに組織内で育った、いわゆる「純粋培養」のリーダーたちが、何よりも「失敗しないこと」を最優先する風土を作り上げてしまいました。SNS上でも「若手の斬新なアイデアが上層部の保身で潰される」「失敗を許さない減点方式の評価が息苦しい」といった、悲痛な声が数多く寄せられています。
減点主義という呪縛を解き放ち、真のイノベーションを育む道
ここで重要なキーワードとなるのが「純粋培養」という言葉です。これは、新卒から同じ組織に身を置き、外部の価値観に触れる機会が少ない状態を指します。多様な視点が欠如した閉鎖的な環境では、前例のない挑戦はリスクと見なされ、排除される傾向にあります。成功によって得られるリターンよりも、失敗による責任追及を恐れる「失敗回避文化」こそが、企業の成長を阻む最大の障壁となっているのは明白でしょう。
私は、今の日本に最も必要なのは「健全な失敗」を許容するレジリエンス(回復力)だと確信しています。未知の領域に挑む際、エラーが発生するのは当然のプロセスです。それを取り返しのつかない「敗北」と捉えるのではなく、次の成功への貴重なデータとして蓄積できる組織こそが、真のイノベーションを引き起こせるはずです。完璧主義の呪縛を解き、泥臭い試行錯誤を称賛する勇気が、経営層にも現場の社員にも求められています。
2019年09月04日現在、世界はデジタル化の荒波にさらされ、昨日までの成功法則が通用しない不確実な時代に突入しています。日本企業が再び国際競争力を取り戻すためには、この平成の負の遺産である「消極的な安定」を打破しなければなりません。失敗を恐れて何もしないことこそが、最大の失敗であると自覚するべきです。一人ひとりが当事者意識を持ち、変革の狼煙を上げることが、令和の新たな黄金時代を築く第一歩となるでしょう。
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