モバイル業界に大きな激震が走っています。KDDI(au)は、2019年10月01日から施行される携帯電話料金の厳格な新ルールに対応するため、スマートフォン本体の代金を最大で半額まで免除する画期的な新プランを継続する方針を固めました。この動きは、先行して同様の施策を打ち出したソフトバンクを猛追する形となります。
これまでは、auの通信回線を利用していることが割引の条件とされてきました。しかし、今回の発表では回線契約の有無を問わず、端末購入のみを希望するユーザーも対象に含まれることになります。2019年09月12日午後の記者会見で正式に発表されるこのプランは、法改正によって懸念されている「端末代金の高騰」を食い止める強力な一手となるでしょう。
改正電気通信事業法がもたらす「分離プラン」の真実
そもそも、なぜ各社がこのような新プランを打ち出しているのでしょうか。背景には、2019年10月01日に施行される「改正電気通信事業法」が存在します。この法律では、通信料金と端末代金を切り分ける「分離プラン」が義務化され、セット販売を条件とした端末代金の値引きは上限が20,000円までに厳しく制限されることになりました。
これまで当たり前だった「実質0円」のような大幅値引きが姿を消すなかで、各キャリアは知恵を絞っています。今回のauの新プランは、あえて通信契約を条件から外すことで、法律が定める20,000円の制限に縛られずに大幅な割引を実現しようという戦略です。ユーザーにとっては、最新の高級機種を手に取りやすくするための、まさに背に腹は代えられない選択と言えます。
具体的な仕組みを解説しましょう。端末を48回の分割払いで購入し、24ヶ月経過した時点で端末を返却して新しい機種に買い替えることが条件です。これにより、残り24回分の支払いが免除され、実質的な負担が半額に抑えられます。ただし、この特典を利用するためには、月額390円のプログラム利用料を24ヶ月間支払う必要がある点には注意が必要ですね。
SIMロックの壁と総務省からの厳しい視線
しかし、この魅力的なプランには懸念点も浮上しています。購入から100日間は他社の通信回線が使えないよう制限をかける「SIMロック」が設定される見込みだからです。SIMロックとは、特定のキャリアの電波しか受信できないようにデバイスに施される鍵のようなものですが、これが他社への乗り換えを阻害しているとの指摘が絶えません。
実際、2019年09月11日に開催された総務省の有識者会議では、こうした囲い込みの手法に対して「新ルールの趣旨に反している」との厳しい批判が相次ぎました。回線契約を条件にしていなくても、ロックがかかっていれば実質的にユーザーを縛ることになるからです。SNS上でも「結局は自由になれないのか」「半額の代償が大きすぎる」といった困惑の声が広がっています。
編集者としての視点から言わせていただければ、この施策は「ユーザーの利便性」と「キャリアの存続」の狭間で生まれた苦肉の策だと感じます。法改正で料金体系を透明化しようとする政府と、なんとかして顧客を繋ぎ止めたい企業の知恵比べが続いていますね。今後、総務省からのさらなる指導が入る可能性も高く、契約を検討する際は常に最新の動向をチェックすべきでしょう。
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