2019年09月13日、東京・両国国技館で開催されている大相撲秋場所は、序盤戦の締めくくりとなる5日目を迎え、土俵上に激震が走りました。2場所連続の制覇を虎視眈々と狙う横綱・鶴竜が、勢いに乗る期待の若手、朝乃山との一番に敗れる波乱が起きたのです。鶴竜にとっては今場所初めての黒星となり、賜杯争いの行方に大きな変化が生じています。
対する朝乃山は、横綱を土俵際まで追い詰めて寄り切り、自身のキャリアにおいて初となる「金星」を手にしました。この金星とは、平幕の力士が横綱を破る快挙を指す言葉であり、朝乃山の地力の強さが改めて証明された瞬間と言えます。SNS上では「新時代の風を感じる」「朝乃山の落ち着きが凄い」といった賞賛の声が次々と上がっており、ファンの興奮も冷めやりません。
一方で、今場所の主役として一際輝きを放っているのが、関脇の貴景勝です。前場所で大関の座を失った彼は、一場所での復帰という過酷な目標を掲げて今場所に臨んでいます。5日目の対局では、北勝富士の猛攻を冷静にいなし、鮮やかな突き落としで勝利を収めました。これで初日から無傷の5連勝を飾り、目標達成に向けてこれ以上ない滑り出しを見せています。
貴景勝の相撲は、爆発的な突き押しが魅力ですが、今場所はそのパワーに加え、相手の動きをしっかり見極める冷静さが際立っているように感じられます。特例として、10勝以上の勝ち星を挙げれば大関に返り咲くことができる「特例復帰」を目指す彼の姿は、まさに不撓不屈の精神を体現していると言えるでしょう。この執念が、他の力士たちを圧倒するオーラを生み出しているのかもしれません。
また、負ければ地位を失う「かど番」の状況にある2人の大関、豪栄道と栃ノ心も意地を見せ、揃って白星を手にしました。豪栄道は大栄翔を巧みな引き落としで破って4勝1敗とし、栃ノ心も友風をはたき込んでようやく2勝目を積み上げています。両大関とも後がない緊張感の中での戦いとなりますが、意地と誇りを懸けた粘り強い相撲が、観客の心を熱くさせています。
優勝争いの圏内には、関脇の御嶽海も虎視眈々と位置しており、小結の阿炎を破って4連勝と好調をキープしています。現時点で全勝を守っているのは、快進撃を続ける貴景勝と平幕の隠岐の海の2人だけとなりました。今場所は実力者が拮抗する非常に面白い展開となっており、中盤戦以降も一瞬たりとも目が離せない熱戦が繰り広げられることは間違いありません。
しかし、勝負の世界の厳しさを痛感させるニュースも飛び込んできました。東前頭2枚目の逸ノ城が、右肩関節脱臼という無念の負傷により、本日2019年09月13日から休場することが発表されたのです。巨体を活かした相撲が期待されていただけに、ファンからは惜しむ声が多く聞かれますが、まずは一日も早い回復と土俵への復帰を願うばかりです。
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