愛知県名古屋市にキャンパスを構える名古屋工業大学が、正門付近に位置する象徴的な建物「ナイテックホール」の命名権(ネーミングライツ)を募集することを発表しました。2019年09月14日現在の情報によれば、今回の募集は建物全体を対象としており、これは東海地方の国立大学としては極めて珍しい、初めての試みとなります。大学の顔とも言える施設に民間企業などの名前が付くことで、地域社会との新たな繋がりが期待されています。
募集の締め切りは2019年12月10日までとなっており、応募の中から命名権料の金額や具体的な提案内容を総合的に判断してスポンサーを選定する方針です。新しい名称の運用は2020年04月ごろから4年間の契約で開始される予定となっております。得られた命名権料は、学生たちの教育研究活動の支援や、講堂自体の設備をより充実させるための費用に充てられる計画で、大学運営の新たな財源として大きな注目を集めています。
この講堂は2階建ての構造になっており、1階には400人以上を収容可能な広々とした多目的ホールが備わっています。2階は、学生たちが主体的・能動的に学ぶ「アクティブラーニング」を実践する場として活用されており、プレゼンテーションの準備や議論の場として日常的に利用されています。アクティブラーニングとは、教員による一方的な講義形式ではなく、グループワークなどを通じて学生自らが課題解決能力を養う学習スタイルのことです。
ホールの稼働率は非常に高く、年間で約230件もの行事が開催されています。そのうち約60件は学会やオープンキャンパスといった学外の人々が訪れるイベントであり、広告宣伝効果も十分に期待できるでしょう。SNS上では「国立大学もついに本格的な資金調達に乗り出したか」「母校に馴染みのある企業名が付くのは面白い」といった、大学の新しい試みを前向きに捉える声や、公共性の高い施設への命名に対する関心の高さがうかがえます。
近年、野球場や公共施設などでネーミングライツを導入する事例は増えていますが、国立大学という保守的なイメージのある組織が建物全体を対象にする決断をしたことは、時代の変化を感じさせます。近隣の名古屋大学でも2019年02月に学生窓口の愛称を民間サイト名にするなど、大学の経営努力が加速しています。教育の質を維持・向上させるためには、こうした柔軟な外部資金の取り入れは、現代の大学経営において不可欠な戦略と言えるはずです。
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