ソフトウェア開発の最前線で、今まさに大きな変革が起きようとしています。東京都中央区に拠点を構えるオーティファイは、米国法人を通じてベンチャーキャピタルなどから約2億6000万円(250万ドル)という多額の資金を調達したことを、2019年10月17日に発表しました。この資金の主な使途は、さらなる技術革新を支える優秀なエンジニアの採用に充てられる計画です。
同社が提供するのは、人工知能(AI)を活用してウェブサイトの検証作業を自動化する革新的なプラットフォームです。2019年10月から正式にサービスを開始したこの製品は、ブラウザ上で動作するソフトウェアのテストを、コードを書くことなく自動化できる画期的な仕組みを持っています。これには、グローバル・ブレインや米セールスフォース・ベンチャーズといった有力な投資家たちも熱い視線を送っているようです。
SNS上では「開発サイクルが早まる中でテストの自動化は必須」「エンジニアが本来のクリエイティブな仕事に集中できるようになる」といった、現場の切実な声を反映した期待の声が溢れています。多くの企業が直面している「人手不足」という課題に対し、AIという切り札を提示したオーティファイの戦略は、まさに時代のニーズを射抜いていると言えるでしょう。
アジャイル開発の救世主!ノーコードで実現する品質管理
IT業界では現在、短い期間で開発と改善を高速に繰り返す「アジャイル開発」が主流となっています。しかし、頻繁にアップデートを行う分、その都度サイトが正しく動くかを確認する「検証作業」に膨大な工数がかかってしまうのが難点でした。オーティファイが提供する「Autify」は、こうした開発現場のボトルネックを解消する強力なツールとなるはずです。
特筆すべきは、AIによる高い自己修復機能です。ウェブサイトを更新してデザインや構成が少し変わるだけで、従来の自動化ツールではエラーが出て止まってしまうことが多々ありました。しかしAutifyなら、AIが変更箇所を自動で検知して追随するため、メンテナンスの手間が劇的に軽減されます。これは、JavaScriptなどの複雑な言語を扱う現代のサイト運営において極めて強力な武器となります。
利用料金は月額10万円前後からのサブスクリプション(継続課金)形式を採用しており、近沢良社長は「1年で100社への導入を目指す」と力強く展望を語っています。かつてDeNAなどでエンジニアとして腕を磨いた近沢氏が、自らの経験から導き出したこのソリューションは、日本のITインフラの質を底上げする可能性を秘めているのではないでしょうか。
筆者の視点としては、エンジニアの大半が「テスト作業」に追われる現状を、AIによって「創造的な開発」へとシフトさせるこの試みは、日本のDXを加速させる鍵になると確信しています。単なる効率化を超え、エンジニアの働き方そのものを再定義するオーティファイの挑戦から、今後も目が離せません。
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