東京五輪マラソン代表決定!MGCで粘り抜いた鈴木亜由子選手が掴んだ「2位」の価値と課題

2019年09月16日、日本中の注目が集まる中で開催されたマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)において、女子のオリンピック代表内定者がついに決定しました。優勝を飾った前田穂南選手に続き、激しいデッドヒートを制して2位に滑り込んだのは鈴木亜由子選手です。ゴール直後の彼女の口からは「ほっとしている」という安堵の言葉が漏れましたが、その表情には安らぎと同時に、マラソンの厳しさを改めて痛感したという複雑な色が浮かんでいました。

今回の選考会で導入されたMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)とは、一発勝負でオリンピック代表を決定する日本陸上競技連盟による新しい選考システムのことです。従来の不透明な選考基準を排し、勝負強さがダイレクトに結果へ直結する仕組みとなっています。鈴木選手はこの過酷な舞台で、20キロ地点からの前田選手の猛烈なスパートに食らいつこうと試みましたが、距離が開くにつれて「マラソンの怖さを知った」と語るほどの苦しい展開を強いられました。

終盤の2.195キロに要したタイムは8分55秒と、トップの前田選手から約1分近く遅れる厳しい数字を記録しています。高橋監督も、ライバルである天満屋チームと比較して「練習の質がまだ足りない」と厳しい評価を口にしました。しかし、追い上げてきた小原選手をわずか4秒という僅かな差で振り切り、自力で2位を確保した粘り強い走りは非常に見事です。SNSでも、鈴木選手のギリギリの逃げ切りに対して「魂の走りだ」「感動した」という称賛の声が上がっています。

今大会では一山麻緒選手や前田選手が積極的に仕掛ける中、鈴木選手はどちらかと言えば「待ちの姿勢」を貫いていましたが、これが五輪本番に向けた改善点となるでしょう。トラック競技で磨き上げた抜群のスピードを活かし、2番手で粘り続けた貯金が最終的な勝利を呼び込んだことは間違いありません。マラソン界では「貯金」という表現は、リードを広げた時間的な余裕を指しますが、彼女はその資産を最大限に活用して代表権を掴み取ったのです。

スポンサーリンク

夏の経験値を武器に!東京五輪本番で見据える鈴木亜由子のリベンジ

2018年08月に開催された北海道マラソンで優勝を飾った経歴を持つ彼女は、これで2度の夏マラソンを経験したことになります。日本の猛暑下で行われる東京五輪本番に向け、ライバルに先んじて暑い時期のピークの合わせ方を熟知している点は、大きなアドバンテージとなるでしょう。今回のMGCで味わった前田選手への完敗から生まれた強烈な危機感こそが、五輪本番で表彰台に登るための「またとない財産」になることは間違いありません。

編集者の視点から申し上げますと、鈴木選手の魅力はそのクレバーな走りと、極限状態で発揮される勝負根性の融合にあります。タイム差だけを見れば課題は山積みかもしれませんが、一発勝負のMGCで確実に結果を残した「勝負強さ」こそが最も重要です。2020年の東京五輪という大舞台で、彼女がこの悔しさをどのように糧にし、世界の強豪と渡り合うのか今から目が離せません。日本を代表するランナーとして、彼女の更なる飛躍に期待が高まります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました