2019年09月20日、全国の不動産市場が注目する最新のデータが届きました。2019年07月01日時点の調査結果に基づいた「基準地価」が公表され、西日本エリア、特に中国地方から九州、そして沖縄にかけての土地価格の動向が明らかになっています。基準地価とは、都道府県が判定する1平方メートルあたりの土地の標準価格のことで、私たち生活者にとっては、マイホーム購入や資産価値を判断する極めて重要な指標です。
今回の調査結果を俯瞰すると、都市部と地方部での二極化がより鮮明になった印象を受けます。SNS上でも「地元の中核駅周辺が信じられないほど値上がりしている」「地方の住宅街は横ばいだが、特定の観光地だけが突出している」といった驚きの声が広がっています。土地の値段は、単なる数字の羅列ではなく、その街がいかに活気に満ち、人々から求められているかを如実に物語るバロメーターであると言えるでしょう。
岡山・広島の都市部で見える力強い上昇トレンド
中国地方に目を向けると、岡山県や広島県の中心部で力強い上昇が確認されました。例えば、2019年07月01日現在の岡山市北区錦町では、1平方メートルあたりの商用地価が1,460,000円に達し、昨年の1,340,000円から大幅にアップしています。広島市においても、中区本通などの一等地の勢いは凄まじく、商業活性化への期待が価格を押し上げているようです。利便性の高い都心回帰の動きは、今後も継続するに違いありません。
こうした都市部の地価上昇を支えているのは、再開発プロジェクトやインフラの整備です。専門用語で「インバウンド需要」や「高度利用」と呼ばれる現象が、特定のエリアに資本を集中させています。一方で、鳥取県や島根県の住宅地のように、横ばい、あるいは微減傾向にある地点も散見されます。利便性が高いエリアはさらに価値を高め、そうでない場所との格差が広がる「選別」の時代に突入したのだと私は確信しています。
九州・沖縄を席巻する圧倒的な成長エネルギー
九州地方、特に福岡市のエネルギーには目を見張るものがあります。博多駅周辺や天神エリアの商用地は、2019年07月01日時点で驚異的な上昇を見せました。天神1丁目などは1平方メートルあたり7,700,000円という、昨年の6,200,000円を遥かに凌ぐ数字を叩き出しています。福岡市の「天神ビッグバン」のような規制緩和を伴う再開発が、投資家たちの期待を一身に背負っている証拠でしょう。
そして、全国的にも際立った上昇率を記録し続けているのが沖縄県です。那覇市松尾の住宅地では、179,000円から225,000円へと劇的なジャンプアップを見せました。観光客の増加に伴うホテル建設ラッシュや、住宅不足が深刻化している背景が、地価を異次元の高さへ押し上げています。南国の楽園が、今や日本屈指の「不動産バブル」の様相を呈している現状は、経済のダイナミズムを感じさせつつも、地元住民の居住コスト増という課題も突きつけています。
編集者としての私の意見を述べれば、現在の地価上昇は、将来への期待が先行している部分も大きいと感じます。投資的な視点では、現在の2019年というタイミングは、まさに「攻め」の局面にあるのでしょう。しかし、数値の変動に一喜一憂するだけでなく、その土地が持つ本来のポテンシャルを見極める力が、これからの私たちには求められています。地価の推移は、未来の街の姿を映し出す鏡なのかもしれません。
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