2019年9月21日、日本百貨店協会が発表した最新データによると、2019年8月における四国地区の百貨店売上高は、前年同月比で9.2%増の68億8800万円という輝かしい数字を記録しました。前月と比較しても2カ月ぶりにプラス成長へと転じており、地域経済の力強さが改めて浮き彫りとなっています。夏の終わりを告げるこの時期、台風の上陸に伴う臨時休業を余儀なくされた店舗もありましたが、それを跳ね返すほどの購買意欲が四国全域で渦巻いていたようです。
今回の増収を強力に牽引したのは、2019年10月に控えた消費税増税前の「駆け込み需要」です。増税前に少しでも安く購入したいという心理が、高額商品への関心を一段と高めました。SNS上でも「今のうちに憧れのブランド品を買っておこう」「10月になったら損をする」といった声が散見され、計画的な買い物客が店舗へ足を運ぶきっかけとなったようです。編集者の目から見ても、今回の売上増は単なる一時的なブームではなく、消費者の賢い防衛本能と贅沢志向が絶妙にマッチした結果と言えるでしょう。
美術品や宝飾品が躍進!高級アイテムへの熱い視線
特に顕著な伸びを見せたのが、美術・宝飾・貴金属といった「ラグジュアリー・カテゴリー」です。これらは前年と比較して8.8%の増加を記録しました。松山三越では、増税前の需要を見越した宝飾展などのイベントが功を奏し、多くの富裕層やコレクターを惹きつけたようです。さらに、そごう徳島店でも家具などの耐久消費財が伸びており、生活の質を底上げするアイテムへの投資が目立ちます。こうした高単価商品は、税率2%の差が金額的に大きく響くため、駆け込みの対象として真っ先に選ばれたのでしょう。
また、美容意識の高さが伺える化粧品カテゴリーも3.4%増と堅調です。松山三越では、日々のスキンケアに欠かせない「備蓄アイテム」をまとめ買いする動きが徐々に見られ始めました。化粧品は消耗品であるため、腐る心配がなくストックしやすい点が、増税前の賢い買い物のターゲットになったと考えられます。高松三越では、一時的に落ち着きを見せていたインバウンド、いわゆる訪日外国人客による購入も回復基調にあり、国内外双方からの需要が売上を押し上げました。
一方で、衣料品部門は5店舗合計で前年を3.9%下回るという、少し寂しい結果となりました。しかし、高知大丸からは「気温の低下に伴い、秋物商品が巻き返しを見せている」という前向きな報告も届いています。いよてつ高島屋では、大規模な内装工事に伴う大口の計上が全体を大きく底上げしており、各店がそれぞれの強みを活かして奮闘している様子が伝わります。季節の変わり目と経済政策の転換点が重なる中、四国の百貨店シーンはかつてない熱気に包まれているのです。
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