恩賜上野動物園のシンボルとして親しまれてきた日本最古のモノレールが、大きな節目を迎えようとしています。東京都は2019年09月26日、東園と西園を結ぶこの足について、来園者をはじめとする幅広い層から意見募集を行うと発表しました。長年愛されてきた乗り物だけに、どのような新しい姿に生まれ変わるのか注目が集まっています。
今回の背景には、運行を支える車両の深刻な老朽化という課題が存在します。そのため、2019年10月31日をもって現在のモノレールは一旦その役目を終えることが決定しました。都は今後、単なる存続だけでなく、全く新しい移動手段への転換も含めて検討を進める方針であり、寄せられた意見をこれからの街づくりや園内整備の重要な指針にする計画です。
具体的な調査方法としては、2019年11月の週末に、上野動物園や日比谷公園、代々木公園を訪れた約2000人へ直接アンケート用紙を手渡す大規模な聞き取りが行われます。また、動物園内には専用の回収箱が設置されるほか、インターネットを通じたサンプリング調査も実施されるため、現地に行けない方でも声を届けるチャンスがあるのは嬉しい配慮といえるでしょう。
現在の車両は2001年から導入されており、1日あたり約3700人もの方々に利用される人気のアトラクションでもありました。SNS上では「子供の頃の思い出が詰まっているから寂しい」「なくなってしまう前に最後に乗りに行きたい」といった惜別の声が溢れています。こうした熱い思いが、次の移動手段のあり方にもポジティブな影響を与えることを期待せずにはいられません。
モノレール休止後の2019年11月以降は、東園と西園の間の約300メートルを繋ぐ代わりの手段が用意されます。具体的には、圧縮天然ガス(CNG)を用いた車両や電気自動車(EV)によるノンステップバスが無料で運行を開始する予定です。これらは環境負荷が低いだけでなく、段差のない構造により、ベビーカーや車椅子を利用する方にも優しい設計となっています。
ここで触れた「CNG車」とは、ガソリンの代わりに天然ガスを燃料とする自動車のことで、黒煙をほとんど出さないクリーンな特性を持っています。また「EV」は電気を動力源とするため走行音が非常に静かです。動物たちが暮らす静かな環境を守りつつ、バリアフリーを推進するこの試みは、現代の公共交通における理想的な一歩であると私は強く確信しています。
歴史あるモノレールの引退は寂しさを伴いますが、技術の進歩と共に園内の風景がアップデートされることは、動物園の未来を明るく照らすはずです。単に効率を求めるだけでなく、上野の情緒を大切にしながら、誰もが安心して楽しめる新しい「園内の足」が誕生することを願ってやみません。皆さんもこの調査に参加し、思い出を繋いでみてはいかがでしょうか。
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