グローリーが独キャッシュペイメントソリューションズを買収!欧州の現金決済インフラを制する戦略とは

貨幣処理機の世界的大手として知られるグローリー株式会社が、2019年10月03日、ドイツの決済サービス界を牽引するキャッシュペイメントソリューションズ(CPS)の買収を電撃発表しました。同社はベンチャーキャピタルなどが保有する株式の53%を取得し、子会社化する方針を固めています。買収額は数十億円規模にのぼる見通しで、2019年10月02日には既に売買契約を締結済みとのことです。日本国内でキャッシュレス化の波が押し寄せる中、同社はあえて欧州の現金市場に勝機を見出しました。

今回グローリーが傘下に収めるCPS社は、2011年に設立された新進気鋭の企業であり、ドイツを中心に革新的なサービスを展開しています。同社が提供するのは、スマートフォンアプリを活用して、スーパーのレジや店舗の窓口を「銀行の代理」に変えてしまう画期的な仕組みです。利用者はECサイトの支払いを実店舗で行えるほか、自身の銀行口座から現金を引き出したり、預け入れたりすることも可能になります。まさに生活圏内のあらゆる場所を、ATMのように活用できる利便性が最大の特徴でしょう。

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「店舗のATM化」が加速させるグローリーのグローバル戦略

このサービスは現在、ドイツ国内の1万2000店舗以上で導入されており、市民の生活に深く浸透しています。グローリーはこの強固なネットワークを活用し、自社の得意分野である自動釣銭機の導入をさらに加速させる狙いです。現金とデジタルの融合を図る「フィンテック(金融とITの融合技術)」の領域において、同社はハードウェアとソフトウェアの両面から攻勢をかけます。2019年07月にはシンガポールの企業にも出資しており、その視線は常に世界を見据えているのです。

SNS上では「日本の技術屋が欧州のインフラを握りに行く姿は頼もしい」といった期待の声が上がる一方で、「キャッシュレス時代になぜ現金?」という疑問の声も見受けられます。しかし、編集者の視点から言えば、これは極めて現実的で賢明な投資だと感じます。完全なキャッシュレス社会への移行にはまだ時間がかかるからこそ、既存の「現金」という資産をいかに効率よくデジタルと繋ぐかが、次世代の覇権を握る鍵になるはずです。グローリーの挑戦は、決済の未来を再定義する大きな一歩になるでしょう。

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