JPモルガン最高益更新!2019年7〜9月期決算で見えた米国個人消費の驚異的な底力

2019年10月15日、金融界の巨人JPモルガン・チェースが発表した2019年7月〜9月期の決算は、世界中の投資家を驚かせる力強い内容となりました。純利益は前年の同じ時期と比べて8%も増加し、約90億8000万ドル、日本円にして約9800億円という巨額の利益を叩き出しています。このニュースを受けて、SNSでは「景気後退の懸念を吹き飛ばす数字だ」「やはり王者JPモルガンは格が違う」といった、驚きと称賛の声が相次いでいます。

今回の好決算を力強く牽引したのは、他ならぬ一般消費者による「個人向け事業」の躍進です。ジェイミー・ダイモンCEOは、アメリカの失業率が歴史的な低水準にあることを強調し、消費者の購買意欲がいかに旺盛であるかを語りました。米中貿易摩擦などの影響で企業の設備投資には陰りが見えるものの、それを補って余りあるほど個人の勢いが勝っている現状は、まさにアメリカ経済のタフさを象徴していると言えるでしょう。

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クレジットカードと住宅ローンが好調を維持

具体的な内訳を紐解くと、住宅ローンやクレジットカード関連の収入が目覚ましい伸びを見せています。JPモルガンの個人部門の収入は7%増加し、同じく米銀大手のシティグループでもカード事業が11%増という高い成長を記録しました。これは、人々が将来に対して前向きな展望を持ち、積極的にお金を使っている証拠に他なりません。市場予想を大きく上回る1株あたり利益を達成したことで、同社の株価も一時4%上昇する賑わいを見せました。

しかし、この華々しい数字の裏側には、銀行業界が直面する避けられない「影」も忍び寄っています。それが、長期金利の低下に伴う「利ざや」の縮小です。利ざやとは、銀行が顧客にお金を貸し出す際の金利と、預金などで資金を調達する際の金利の差額、つまり銀行にとっての「利益の源泉」を指します。世界的な景気先行き不安から国債の利回りが低下しており、ウェルズ・ファーゴではこの利ざやが2005年以降で最低の水準まで落ち込んでいます。

私自身の視点から言えば、今回の決算は「個人の強さ」と「構造的な不安」が同居する、非常に興味深い過渡期を示していると感じます。不正問題の費用で減益となったウェルズ・ファーゴでさえ、営業収益自体は維持しており、現場の事業環境は決して悪くありません。ただ、利ざやの圧迫は銀行の体力にボディブロウのように効いてくるはずです。不透明な貿易情勢が続く中で、この個人消費の熱量がいつまで企業の弱さを支え続けられるかが、今後の最大の焦点となるでしょう。

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