東京都の西端、豊かな自然が残る奥多摩町に、これまでのキャンプの常識を覆す驚きの宿泊施設が存在します。2018年03月に産声を上げた「サーカスアウトドアトウキョウ」は、かつて各地を渡り歩いた「旅するホテル」が定住を決めた、極上のグランピングスポットです。
一歩足を踏み入れれば、そこには「ぶっちぎりの非現実感」が広がっています。直径5メートルの広々としたテント内を彩るのは、選び抜かれた本物のアンティーク家具ばかりです。キャンプ特有の無骨な道具は一切なく、まるで中世ヨーロッパの貴族が移動中に設営した豪華な天幕のような趣を感じられるでしょう。
SNSでは「日本にいることを忘れる」「魔法にかかったような空間」と大きな反響を呼んでおり、その圧倒的な世界観に魅了される人が後を絶ちません。グランピングとは「グラマラス」と「キャンピング」を掛け合わせた言葉ですが、ここはまさにその定義を極限まで追求した場所といえます。
サーカス団の舞台裏に迷い込む贅沢
全5室用意された客室は、それぞれ異なるコンセプトで装飾されています。サーカス団の団長が過ごす控室や、選ばれし上級クルーの部屋など、物語の主人公になったような気分を味わえるのが魅力です。煌びやかなシャンデリアや重厚なタンスが、静かな森の夜を優雅に演出してくれるはずです。
面白い試みとして、室内の家具は提携するショップの商品でもあり、気に入ればその場で購入することも可能です。この独自の仕組みは、家具店にとっても魅力的なショールームとなっており、出店を希望する店舗が列を作るほどの人気を博しています。
アメニティーにはイスラエル発の有名ブランド「サボン」が採用され、食事は専属シェフによる本格的なコース料理が提供されます。都会の喧騒から離れ、ただ「何もしないこと」を全力で楽しむ贅沢は、現代人に最も必要な癒やしなのかもしれません。
大人だけに許された静寂のユートピア
奥多摩の美しい湖を臨むこの場所は、2017年頃から常設化への準備が進められました。かつては期間限定のイベントとして開催されていましたが、1部屋に60件もの予約が殺到するほどの人気だったそうです。その貴重な「移動式ホテル」のノウハウが、現在の快適な空間づくりに活かされています。
例えば、屋外でも料理を最適な温度で提供する技術や、ハイヒールでも歩きやすいように整えられた小道など、細やかな配慮が随所に光ります。また、静寂を守るために5室中4室は23歳未満の宿泊を制限しており、大人が心から羽を伸ばせる環境が整えられている点も見逃せません。
個人的には、これほどまでにコンセプトを徹底した施設が都内にあることに驚きを隠せません。単なる宿泊施設を超え、一つの「作品」の中に身を投じるような体験は、私たちの感性を刺激してくれるでしょう。日常に少し疲れた時、自分へのご褒美として、この神秘的なサーカスを訪れてみてはいかがでしょうか。
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