近年、不動産市場では中古マンションの成約件数が新築を上回るという逆転現象が起きています。この変化に伴い、管理組合の運営においても、長く住み続けているベテラン住民と、新しく入居した現役世代との間で、修繕計画などを巡る意見の食い違いが目立つようになりました。
価値観やライフスタイルの異なる住民同士が、一つの建物で合意を形成するのは決して容易ではありません。SNS上でも「大規模修繕の費用負担で話がまとまらない」「総会の雰囲気が重くて参加しづらい」といった、管理運営の難しさを嘆く声が数多く散見されます。
白紙委任から意思表示へ!議決権行使書が変える総会の形
住民総会は本来、マンションの未来を決める大切な場ですが、実際には欠席して委任状を提出する方が多いのが現状です。しかし、誰かに判断を委ねる「白紙委任」は、思わぬ混乱を招くリスクを孕んでいます。そこで今、注目を集めているのが「議決権行使書」という仕組みです。
これは総会に直接出席できない場合でも、各議案に対してあらかじめ書面で賛否を表明できる制度を指します。一つひとつの項目に自分の意思を反映させられるため、特定の誰かに意見が偏るのを防ぐ効果が期待できるでしょう。個人の権利を守るための有効な手段と言えます。
2019年10月25日現在、この議決権行使書を導入するマンションが増加傾向にあります。時代の変化に合わせ、管理のあり方もアップデートされているのです。専門的な「修繕積立金」の増額案なども、この仕組みを使えば納得感を持って判断できるのではないでしょうか。
編集部としては、マンションを単なる「住まい」ではなく「資産」として守るために、住民一人ひとりが主体性を持つべきだと考えます。新旧の壁を越えて対話するきっかけとして、まずは項目ごとに賛否を示すことから始めてみるのが、平穏な暮らしを維持する近道となるはずです。
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