株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)が2019年11月06日に発表した2019年04月から09月期の連結決算は、エンターテインメント業界に大きな衝撃を与えています。同期間の純利益は前年同期と比較して50%も減少した47億円となり、同社が現在、激しい時代の変化に直面していることが浮き彫りとなりました。
今回の減益に大きな影響を与えたのは、皮肉にも同社の屋台骨であるスマートフォンゲーム事業です。以前から人気を博していた既存タイトルの勢いが落ち着き、収益が減少傾向にあります。SNS上では「最近の新作がヒットしにくい」「課金要素の変化についていけない」といった、ユーザーからのシビアな意見も散見されているのが現状です。
一方で、プロ野球の横浜DeNAベイスターズを中心としたスポーツ事業は、ファン層の拡大に成功し、順調な成長を見せている点は見逃せません。本業のゲーム事業が苦境に立たされる中で、スタジアムを中心としたライブ体験の提供が、新たな収益の柱として期待されています。これこそが多角化経営の強みといえるでしょう。
タクシー配車サービスなど新規事業への投資が加速
さらに注目すべきは、タクシー配車サービスをはじめとしたオートモーティブ事業の動向です。現在は「投資先行」と呼ばれるフェーズにあり、将来的なシェア獲得のために多額の資金を投じているため、赤字幅が拡大しています。これは一時的な損失ではなく、次世代の移動インフラを支配するための戦略的な一歩といえます。
「投資先行」とは、将来の大きな利益を狙って、現時点で広告費やシステム開発費に資金を集中させる状態を指す専門用語です。編集者の視点から見れば、現在のDeNAはスマホゲームという既存の「果実」が熟しきった一方で、新しい「種」を必死に育てている、まさに過渡期の真っ只中にいると評価できるでしょう。
ネットメディアの反響を見ても、短期的な数字の落ち込みを懸念する声がある反面、次世代事業への大胆なシフトを支持する投資家も少なくありません。2019年11月07日現在、同社がどのように既存事業を立て直し、新規事業を黒字化へと導くのか。そのダイナミックな経営判断から、今後もしばらく目が離せそうにありません。
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