日本とロシアの両政府が進める重要なプロジェクトである「北方四島での共同経済活動」。その具体的な一歩として注目を集めていた観光ツアーが、ついに2019年10月30日から実施されました。今回の試行事業は、国後島と択捉島の豊かな自然や文化を肌で感じる貴重な機会となるはずでしたが、自然の猛威が一行の前に立ちはだかる形となりました。
外務省が2019年11月1日に発表した情報によりますと、ツアーに参加した一行は悪天候の影響を考慮し、予定していた滞在期間を大幅に短縮して帰路につくことになったそうです。もともとの計画では、2019年11月1日から2日にかけて択捉島にじっくりと滞在する予定でしたが、安全を最優先した結果、同島での滞在はわずか2時間ほどで切り上げられました。
ここで注目される「共同経済活動」とは、北方領土の主権に関する互いの立場を傷つけない「特別な制度」のもとで、観光や養殖といった分野で日ロが協力してビジネスを行う試みです。今回のツアーはその可能性を探るための「テスト走行」のような役割を担っています。SNS上では「短縮は残念だけど、まずは上陸できたことが大きな前進」といった、今後に期待を寄せる声が数多く見受けられました。
厳しい海上のコンディションにより、一行は2019年11月2日に北海道の根室港へ帰還する見通しです。個人的な意見を述べさせていただきますと、領土問題という繊細な課題を抱える中で、こうした人的交流の火を絶やさないことは極めて重要でしょう。天候に左右される離島観光の難しさが浮き彫りになったものの、今回の経験は将来の本格的な観光産業化に向けた貴重なデータになるはずです。
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