2019年10月の台風19号がもたらした記録的な豪雨は、栃木県内のインフラに甚大な影響を及ぼしました。2019年10月23日時点の集計によれば、県内の公共土木施設における被害総額は365億9000万円という巨額に達しています。被害が確認された箇所も1119カ所に上り、現場の深刻さが浮き彫りとなりました。
内訳を見ると、県が管理する施設が283億9700万円と大半を占めており、市町が管理する施設も81億9300万円の損害を受けています。これらは今後、国から建設費の補助を受ける「国庫災害復旧事業」として申請される予定です。SNS上では、崩落した道路や増水した河川の画像が次々と拡散され、日常生活への不安を訴える声が後を絶ちません。
河川被害が254億円と突出、喫緊の課題となる水害対策
今回の被害で特に際立っているのが河川の損壊です。被害額のうち254億円が河川関連に集中しており、堤防の決壊や護岸の流失がいかに激しかったかを物語っています。専門用語で「護岸」とは、水の流れによって川岸が削られるのを防ぐための壁や斜面を指しますが、今回の奔流はその防波堤をも容易に飲み込んでしまいました。
私は、これほどの被害規模を前にして、単なる「元通り」の復旧では不十分だと考えます。近年の気象変動を考慮し、より強固なインフラへ更新する「改良復旧」の視点が不可欠でしょう。ネットでは「いつになったら元の生活に戻れるのか」という切実な投稿も見受けられますが、自治体には迅速かつ、将来の安全を見据えた強靭な再建を期待したいところです。
2019年10月23日という段階的な調査結果ではありますが、今後調査が進むにつれて被害額がさらに膨らむ可能性も否定できません。地域住民の安全を確保するためにも、国と県、そして各市町が密接に連携し、一刻も早い復興予算の確保と工事の着手が求められています。私たちは引き続き、この大規模災害からの再生の道のりを見守っていく必要があるでしょう。
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