ファッション業界に今、革命の風が吹こうとしています。コンピューター横編み機で世界をリードする島精機製作所が、消費者の体形にジャストフィットするニット製品をオンデマンドで製造できる新システム「MADE2FIT」を開発したことを、2019年10月31日に明らかにしました。
この画期的な仕組みは、アパレル店舗で顧客の体形を詳細に採寸し、そのデータをダイレクトに編み機へと送信するものです。これにより、一人ひとりの好みに合わせて袖丈や着丈をミリ単位で調整した、まさに「自分だけの一着」をスピーディーに手に入れることが可能になるでしょう。
SNS上では、この発表に対して「既製品ではサイズが合わなかったから嬉しい」「無駄な在庫が減るのは環境にも良さそう」といった期待の声が続出しています。現在は複数の企業と導入に向けた具体的な協議が進められており、早ければ2020年1月にもサービスが開始される予定です。
在庫ゼロへの挑戦!アパレル不況を打破する経営戦略
「MADE2FIT」は、あらかじめサーバーに保存された基本のデザインデータに基づき、送信された個人の数値に合わせて自動で編み図を補正するシステムです。アパレル企業にとっては、顧客満足度を飛躍的に高められるだけでなく、過剰な在庫を抱えるリスクを最小限に抑えられるという大きなメリットがあります。
島精機製作所が同日に発表した2019年4~9月期の連結決算は、残念ながら20億円の赤字へと転落しました。これは米中貿易摩擦の影響で、中国を中心とした設備投資が冷え込み、主力である横編み機の販売が苦戦したことが主な要因と分析されています。
2020年3月期の通期予想も24億円の赤字が見込まれる厳しい状況ですが、島三博社長は決算会見で力強く語りました。欧米のブランドを中心に「売れ残りを作らない」というサステナブルな意識が急速に高まっており、そこに今回の受注生産システムが合致すると確信しているようです。
編集者の視点:パーソナライズこそが衣食住の「衣」を救う
私たちが日々手にする衣服の裏側で、大量の廃棄が発生している現実は無視できません。島精機が提唱する「MADE2FIT」のようなオンデマンド生産は、単なる利便性の向上に留まらず、地球環境を守るエシカルな消費を支える土台になると私は考えます。
ITの力で「作る側」と「着る側」が直接つながることで、これまでの大量生産・大量消費のモデルは終わりを告げるでしょう。厳しい決算期にある島精機ですが、この技術が世界のアパレル標準となれば、V字回復を遂げる日はそう遠くないはずです。
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