トヨタが中国市場で躍進!GMを抜き去りシェア2位へ浮上した戦略の裏側と若者人気の秘密

世界最大の自動車市場である中国で、いま劇的な勢力図の変化が起きています。2019年1月1日から2019年9月30日までの乗用車新車販売実績において、トヨタ自動車が米国のゼネラル・モーターズ(GM)を追い抜き、シェア2位へと一気に駆け上がったのです。前年同期の5位という位置から、並み居るライバルを抑えての急浮上は、業界内外に大きな衝撃を与えています。

ネット上のSNSでも「やはり日本車の信頼性は強い」「レクサスのデザインが最近カッコよくなった」といった好意的な意見が多く見受けられます。米中貿易摩擦の影響で米国車の敬遠ムードが漂うなか、トヨタが着実に積み上げてきた信頼と戦略が、数字となって明確に表れた形と言えるでしょう。編集部としても、この逆風の市場環境下での成長には、驚きを隠せません。

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広州モーターショーで示した「中国重視」の本気度

2019年11月22日に開幕した広州国際汽車展覧会において、トヨタはその本気度を世界に見せつけました。高級車ブランド「レクサス」から、ブランド初となる電気自動車(EV)を世界初公開したのです。中国政府が国策として推進する「新エネルギー車(NEV)」への対応は、もはやメーカーの命運を分けると言っても過言ではありません。

ここで解説しておきたいのが「新エネルギー車」という言葉です。これは中国独自のカテゴリーで、主に電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)を指します。トヨタのレクサス部門トップである沢良宏執行役員が「需要に応える重要なモデルだ」と強調した背景には、環境規制が厳しい中国市場を最優先で攻略する狙いがあります。

また、中国で人気の高い多目的スポーツ車(SUV)の専用モデルも発表されました。SUVは中国市場の約4割を占める主戦場です。広い室内と力強い走りを兼ね備えたこれらの車種で、流行に敏感な現地の若者層を確実に取り込む構えを見せています。トヨタの強みは、こうした現地のニーズを的確に汲み取った商品開発のスピード感にあるでしょう。

圧倒的な販売網と「国6」規制への迅速な対応

好調の要因は、商品力だけにとどまりません。トヨタは2019年1月時点で、レクサスを含め約1300店舗という広大な販売ネットワークを構築しており、年間約50店という驚異的なペースで拡大を続けています。この「顔が見える」サポート体制が、ユーザーの安心感に繋がっているのは間違いありません。

さらに特筆すべきは、2019年7月から一部都市で施行された「国6」と呼ばれる厳しい排出ガス規制への対応です。これは欧州の基準にも匹敵する極めて高いハードルですが、日本車が得意とする燃費技術と環境性能が功を奏しました。地元の中国メーカーが対応に苦慮して販売を落とす一方で、トヨタやホンダといった日本勢が選ばれる結果となったのです。

厳しい市場環境だからこそ、本物の技術力が試されます。補助金の削減により、一時的に新エネルギー車の販売が停滞する場面もありましたが、トヨタはハイブリッド車などの実績を武器に安定した強さを誇っています。単なる流行に左右されない、盤石なブランド基盤を築きつつあるトヨタの勢いは、2019年の後半戦もさらに加速していくことが予想されるでしょう。

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