病院に笑顔を!ファシリティドッグ普及に挑む小学5年生、新聞感想コンクールで最優秀賞の快挙

2019年11月25日、日本新聞協会は「第10回いっしょに読もう!新聞コンクール」の審査結果を公表し、福岡県粕屋町立粕屋中央小学校5年生の清武琳君が、見事最高賞である最優秀賞に輝きました。このコンクールは、家族や友人と一緒に新聞を読み、そこで得た気づきや意見を共有することを目的としたもので、今回は国内外から5万7561点もの熱意あふれる作品が寄せられています。

清武君が手にとったのは、毎日小学生新聞に掲載された「ファシリティドッグ」に関する記事でした。ファシリティドッグとは、特定の病院に常勤し、治療に励む子どもたちに寄り添って心のケアを行う専門の訓練を受けた犬のことです。単なるふれあい活動とは異なり、医療チームの一員として、手術室への同行や採血時の付き添いなど、高度な役割を担うのが大きな特徴といえるでしょう。

脊柱側彎症という、背骨が左右に曲がってしまう病気で入院を繰り返している清武君にとって、この記事は希望の光となりました。自分自身の経験と重ね合わせ、治療の不安を和らげてくれる存在の必要性を痛感したのです。SNS上では「小学生が自らの足で行動を起こす姿に胸を打たれた」「ファシリティドッグの認知度がもっと上がってほしい」といった感動と応援の声が数多く上がっています。

清武君は記事を読んだ後、すぐに行動を開始しました。入院先の病院へ導入を打診したところ、衛生面などの課題から現在は難しいという回答を受けましたが、彼はそこで諦めませんでした。まずは周囲の理解を深めるため、院内に専門書籍を設置してもらうよう働きかけるなど、地道な周知活動をスタートさせています。「記事との出会いが挑戦の始まりだった」という彼の言葉には、強い意志が宿っています。

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情報を力に変える、子どもたちの主体的な姿勢

今回の受賞を受け、私は「新聞」というメディアが持つ可能性を改めて実感しました。単に情報を知るだけでなく、読者がそれを自分事として捉え、社会を動かす一歩を踏み出すきっかけになる点は、デジタル時代においても非常に価値が高いものです。清武君のような若い世代が、自らの置かれた環境をより良くしようと試行錯誤する姿は、大人にとっても大きな刺激となるでしょう。

ファシリティドッグの導入には多くの資金や専門スタッフが必要ですが、清武君のような草の根の活動が、制度を変える大きなうねりになることを願ってやみません。情報を受け取るだけでなく、自らの言葉で発信し、行動につなげる力こそ、これからの社会で最も求められる資質ではないでしょうか。清武君の挑戦は、同じ病気と闘う多くの子どもたちに勇気を与え続けていくはずです。

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