2019年9月の百貨店売上高が急激に伸長!消費増税前の駆け込み需要の実態と小売業界の今後の課題

2019年11月29日、日経MJによって主要な都市における百貨店の販売実績が明らかになりました。2019年9月の百貨店売上高は、主要10都市の合計で前年同月比24.5パーセント増という驚異的な伸びを記録しています。

この劇的な売上増加の背景には、2019年10月1日に実施された消費税の増税が大きく関係していると言えるでしょう。税率が10パーセントへと引き上げられる直前の、いわゆる駆け込み需要が消費者の購買意欲を強く刺激した結果が数字に表れました。

具体的にどのような商品が売れたのかを見ていくと、特に目を引くのが前年同月比51.2パーセント増という爆発的な数字を叩き出した雑貨類です。他にも、コートやスーツなど冬用の重い衣類を指す重衣料を、本格的な寒さが来る前に前倒しで購入する消費者の姿が多数見受けられます。

結婚式向けの宝飾品や礼服といった、購入がすでに決まっている高額商品の売れ行きも非常に好調に推移しています。SNS上でも「増税前にずっと欲しかったジュエリーをついに買った」や「冬物のコートを慌てて新調した」といった投稿が相次ぎ、タイムラインを大いに賑わせていました。

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地域別の売上動向と軽減税率の影響

地域別に目を向けると、関西圏や北海道の勢いがひときわ目立っています。神戸が32.9パーセント増、札幌が32.5パーセント増、そして大阪が32.0パーセント増と、軒並み3割を超える大幅な伸びを達成しました。名古屋や京都も活況を呈していたようです。

一方で、食料品の売上高は1.5パーセントの微増にとどまる結果となりました。これは、酒類や外食を除く飲食料品の税率が8パーセントに据え置かれる「軽減税率」が適用されるため、消費者が急いで買いだめをする必要がなかったからです。新しい税制度への理解が消費者に浸透している証拠とも受け取れます。

このような駆け込み需要による売上の急増は、小売業界にとって一時的な特需の喜びをもたらすものです。しかしながら、私はこの後にやってくるであろう反動減に対して、強い危機感を抱かずにはいられません。先食いした需要の穴をいかにして埋めるかが、今後の最大の課題となるはずです。

百貨店各社は、この2019年9月に獲得した新規顧客や久しぶりに来店した顧客を、いかにして自社のファンとして定着させるかが問われています。増税後も消費者の心を惹きつけるような、付加価値の高いサービスや魅力的なイベントの継続的な提供が不可欠だと確信しています。

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