夕方になると足がパンパンにむくんだり、ふくらはぎの血管がボコボコと浮き出てきたりして悩んでいませんか。実はその症状、日本人におよそ1,000万人以上の潜在患者がいるとされる「下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)」かもしれません。特に女性に多く、出産を経験された方の2人に1人が発症するという驚きのデータも存在します。
この病気は、足から心臓へと血液を戻す際に逆流を防ぐ役割を持つ「静脈の弁」が壊れてしまうことで起こります。行き場を失った血液が足に溜まり、血管がコブのように膨らんでしまうのです。命に直結する病ではないものの、放置すると皮膚が黒ずむ色素沈着や、最悪の場合は皮膚がえぐれる「潰瘍(かいよう)」にまで悪化する恐れがあるため注意しましょう。
SNS上では「ただの疲れだと思っていたら血管が浮き出てきた」「スカートを履くのが恥ずかしい」といった見た目の悩みに加え、「足がつって眠れない」という切実な声も多く見受けられます。まずは自分の足の状態を正しく知り、適切なケアを始めることが大切です。日々の生活の中で、まずはご自身の足をじっくり観察することから始めてみてはいかがでしょうか。
日々の習慣で改善!弾性ストッキングと生活の知恵
幸いなことに、下肢静脈瘤は早期であればセルフケアで症状を和らげることが可能です。お茶の水血管外科クリニックの広川雅之院長は、急激な進行は少ないとした上で、医療用の「弾性ストッキング」の着用を推奨しています。これは足に適度な圧力をかけることで、静脈内の血液がスムーズに流れるようサポートしてくれる非常に心強いアイテムです。
順天堂大学医学部付属順天堂医院の田中里佳先任准教授は、自分のサイズに合ったものを選び、正しい履き方をマスターすることの重要性を説いています。専門家からアドバイスを受けることで、毎日の着用も決して苦ではなくなるでしょう。また、ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれており、適度な運動で筋肉を動かすことも血液循環の改善に直結します。
デスクワークや立ち仕事など、2019年11月30日現在も同じ姿勢を続けている方は多いはずです。合間に足首を回す体操やマッサージを取り入れ、肥満の解消に努めることも悪化を防ぐポイントとなります。個人的な意見を述べさせていただければ、こうした小さな積み重ねこそが、将来の歩ける体を作る最大の投資になると確信しています。
2019年12月1日より「のり」による最新治療が保険適用に
単なるむくみと勘違いしやすい下肢静脈瘤ですが、実は深刻な病気が隠れている可能性も否定できません。例えば、血栓が詰まる「深部静脈血栓症」や、動脈硬化が進む「下肢閉塞性動脈硬化症」などは、放置すると命に関わったり切断を余儀なくされたりする非常に怖い病気です。少しでも違和感があれば、迷わずエコー検査を受けるべきだと言えます。
医療の現場も進化しており、2019年4月には順天堂医院に「足の疾患センター」が設立されるなど、足のトラブルを総合的に診る体制が整ってきました。さらに嬉しいニュースとして、2019年12月1日から、患部の血管を生体用の「のり」で塞ぐ「グルー治療」が新たに保険適用となります。これにより、ほぼすべての治療選択肢が保険診療でカバーされることになりました。
医療技術の進歩は、私たちに「我慢しなくていい」という選択肢を与えてくれています。最新の治療法は合併症のリスクも低く、外見の悩みや足の重だるさから解放される大きな一歩となるでしょう。もしあなたが今、足の違和感に不安を感じているのなら、それは体が発しているサインです。専門医の門を叩き、輝くような軽い足取りを取り戻してください。
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