私たちの生活に浸透しつつあるマイナンバー制度ですが、その根幹を支えるシステムに予期せぬトラブルが発生しました。2019年11月11日、マイナンバーカードの発行や更新を管理する「地方公共団体情報システム機構」は、同日の午前中から夕方にかけて、全国の窓口で電子証明書の更新手続きを一時停止したと公表しました。
今回の事態は、機構が運用するシステム内部で起きた不具合が直接の原因となっています。240を超える多くの自治体から「手続きができない」という悲鳴にも似た通報が相次ぎ、機構側が急遽、全国の市区町村に対して受け付けの中止を要請する事態に発展しました。
SNS上では「せっかく仕事を休んで役所に来たのに無駄足になった」「今後カードの利便性を高めるなら、システムの安定化を徹底してほしい」といった不満や不安の声が目立ちます。国を挙げたデジタル化を推進している最中だけに、国民の信頼を損ねかねない深刻なミスと言えるでしょう。
ここで耳にする「電子証明書」とは、インターネット上で本人であることを公的に証明するための「デジタル印鑑」のようなものです。これは偽造や暗号解読を防ぐため、発行から5回目の誕生日を迎えるまでに更新しなければならない仕組みとなっています。
2019年11月12日現在の情報では、サーバーの再起動によってシステム自体は復旧しており、現在は通常通りの手続きが可能です。しかしながら、肝心なトラブルの根本的な原因については、いまだに特定されておらず、再発防止に向けた究極の対策が急務となっています。
メディア編集者としての私の主張は、デジタル政府を目指すのであれば、こうしたインフラの堅牢性は「命綱」であるということです。カードの普及率を高める議論も大切ですが、まずはトラブルが起きた際のリカバリーの速さと、詳細な情報の透明性を確保することが先決ではないでしょうか。
役所の窓口で手続きを予定されている方は、事前に自治体のホームページなどで稼働状況をチェックされることをお勧めします。今後、健康保険証との一体化などカードの重要性が増していく中で、今回のような混乱を二度と繰り返さないよう、運用の抜本的な見直しが期待されます。
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