日本の科学力は岐路に?「引用数トップ1%」の優れた論文著者数で世界11位に沈む現状

2019年11月28日、世界の研究現場における日本の立ち位置を揺るがす衝撃的なデータが発表されました。米国の調査会社であるクラリベイト・アナリティクスが、自らの研究が他の研究者にどれほど引用されたかを基準に、世界で最も影響力のある研究者のリストを公開したのです。このリストは、引用回数が上位1%に入るような、まさに「科学の進歩を加速させた主役たち」をまとめた2019年版の最新ランキングとなっています。

調査結果によれば、圧倒的な強さを見せたのは米国で、選出された著者全体の44%という驚異的なシェアを誇っています。続いて2位には急成長を遂げる中国が10.2%でランクインしました。一方で、かつて科学技術立国を掲げた我が国、日本はわずか1.6%という数字にとどまり、国別の順位では11位という結果に終わっています。かつての輝きを知る者としては、少々寂しさを感じざるを得ない順位かもしれません。

ここで使われる「引用」という言葉について少し解説しましょう。これは、別の研究者が自身の論文の中で、過去の優れた論文を参考にしたり、根拠として紹介したりすることを指します。つまり、引用回数が多いということは、その論文が後続の研究にとって不可欠な「土台」や「道標」になっていることを意味します。SNS上では「日本の研究費削減の影響が数字に出ている」「若手研究者がじっくり研究できる環境が足りないのでは」といった、将来を不安視する声が相次いでいます。

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米中の二強時代が鮮明に!日本の研究環境に求められる抜本的な変革

今回のリストで浮き彫りになったのは、米国と中国による「知の二極化」が鮮明に進んでいるという事実です。特に中国の追い上げは凄まじく、世界の研究開発の重心が着実にアジアへと移りつつあることが分かります。対する日本が11位に沈んでいる現状は、単なる数字の低迷ではなく、次世代のイノベーションを生み出す基礎体力が低下している警告と言えるのではないでしょうか。

私は、この結果を真摯に受け止め、目先の成果ばかりを追い求める「選択と集中」の在り方を考え直すべきだと思います。一見すると役に立たないように見える基礎研究からこそ、世界を驚かせる大発見は生まれるものです。研究者が失敗を恐れずに挑戦し、何年もかけて一つのテーマを掘り下げられるような余裕と支援が、今の日本の学術界には最も必要とされていると感じます。

2019年11月28日現在のこの厳しい評価は、あくまで現状の通過点に過ぎません。しかし、このまま対策を講じなければ、日本の知的なプレゼンスは世界から消えかねないでしょう。今こそ、国を挙げて研究者の知的好奇心を支え、若者が憧れるような魅力的な研究環境を取り戻すことが、再び日本が科学の表舞台で脚光を浴びるための唯一の道であると確信しています。

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