2019年11月20日、佐賀県はコメ農家を力強く支えるため、例年とは異なる画期的な販売促進キャンペーンを開始しました。今年の佐賀県産米は、度重なる自然災害の影響で「1等米」の比率が大幅に低下するという、かつてない苦境に立たされています。そこで県は、2等米や3等米を積極的にPRし、農家の収益を確保する方針を固めたのです。
具体的には、2等米や3等米をパッキングするための専用パッケージを新たに制作し、その費用の3分の2を県が補助するという手厚い支援策が打ち出されました。農林水産省が2019年10月15日に発表した作況指数において、佐賀県は全国最低の「63」という衝撃的な数字を記録しており、現場の切迫した状況が伝わってきます。
SNS上では「佐賀のお米を食べて応援したい」「見た目で判断せず、味を信じて購入する」といった温かい声が広がっています。一方で「等級が下がると味も落ちるのでは?」という不安の声も散見されますが、山口祥義知事は「見た目は多少劣っても、味の良さは変わらない」と自信を持って県民に購入を呼びかけています。
等級の壁を越える美味しさ!農家を救う「逆転の発想」
ここで、一般的には馴染みの薄い「お米の等級」について分かりやすく解説しましょう。日本のコメ検査は、整粒歩合(形が整った粒の割合)や粒の大きさ、着色米の混じり具合を目視で判断します。つまり、等級はあくまで「外観」の美しさを基準とした規格であり、私たちが最も重視する「食味(おいしさ)」を直接示すものではないのです。
2019年は7月の日照不足から始まり、8月下旬の豪雨による冠水、さらには9月の台風に伴う塩害や病害虫「トビイロウンカ」の大量発生が重なりました。このウンカは稲の茎から汁を吸い、株を枯らせてしまう厄介な害虫です。これら複合的な要因により、主力ブランドである「さがびより」の1等米比率は、例年の1割程度にまで落ち込む見通しとなりました。
編集部としては、このピンチを逆手に取った県の姿勢を高く評価します。高級ブランド米として知られる「さがびより」が、手頃な価格で家庭の食卓に並ぶ機会が増えるのは、消費者にとっても大きなメリットではないでしょうか。美しい真珠のような粒でなくても、炊き上がりの香りと粘りは紛れもなく佐賀が誇る逸品そのものです。
厳しい自然環境に立ち向かう農家の皆さんの努力を、私たちは「食べる」という最も身近な行動で支えることができます。2019年11月20日から本格化するこの取り組みを通じて、一人でも多くの方が佐賀米の真の価値に気づき、食卓に笑顔が広がることを切に願っています。見た目に惑わされない、本質的な選択が今求められているのです。
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