経済協力開発機構、通称OECDが2019年11月21日に発表した最新の経済見通しによれば、2019年における日本の実質経済成長率は1.0%となる見込みです。この数値は前回9月に示された予測を維持した形となります。世界経済の不透明感が増す中で、日本が一定の成長スピードを保っている事実は、今後の市場動向を占う上で非常に重要な指標と言えるでしょう。
ここで注目される「実質経済成長率」とは、物価の変動による影響を差し引いて、純粋に国内でどれだけ新しい価値(GDP)が生み出されたかを示す指標です。この数字がプラスであることは、国全体の経済規模が拡大していることを意味します。SNS上では「増税があったのに意外と粘り強い」という驚きの声や、「家計の実感とは乖離があるのでは」といった慎重な意見まで、多様なリアクションが寄せられています。
消費増税の影響を緩和する「五輪」と「財政」の底力
2019年10月に実施された消費増税の影響について、OECDは楽観的な分析を提示しました。政府による機動的な財政支出や、目前に控えた2020年の東京五輪に向けた需要が、増税による一時的な消費の冷え込みを十分にカバーすると見ているようです。政府が公共事業などに資金を投じる「財政支出」は、冷え込みがちな民間需要を下支えする強力な盾として期待されています。
さらに経済を支えるもう一つの柱が、深刻な人手不足に伴う賃金の上昇と、企業の積極的な設備投資です。働き手が足りない状況は企業にとって苦肉の策としての賃上げを促し、それが消費を刺激する好循環を生むというシナリオが描かれています。あわせて生産性を高めるための最新設備への投資も継続しており、これが日本経済の足腰を強くしていると言っても過言ではありません。
今後の予測については、2020年に0.6%、2021年に0.7%という緩やかな成長が続くと予測されています。これは日本が本来持っている実力値に近い「潜在成長率」並みの推移です。個人的な見解としては、数字上の成長を維持するだけでなく、その恩恵がいかに個人の所得向上へ直結するかが鍵だと考えます。今後も世界情勢に左右されない、強固な国内経済の基盤づくりに注目が集まるでしょう。
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