冬の食卓に欠かせない緑黄色野菜の代表格、ホウレンソウに少しばかり頭の痛いニュースが飛び込んできました。農林水産省が2019年11月29日に発表した12月の野菜卸値見通しによれば、調査対象の14品目の中でホウレンソウだけが突出して高値になる見込みです。過去5年間の平均価格と比較して2割以上も値上がりする可能性があるというのですから、家計を預かる身としては、スーパーの野菜売り場で思わず手が止まってしまうかもしれませんね。
価格が高騰している主な背景には、主産地である群馬県や茨城県を襲った長雨の影響があります。植物が育つために必要な日光が不足したことで生育が阻害されただけでなく、本来行うべき時期に種まき作業ができなかったことが大きな痛手となりました。卸値とは、産地から市場に届けられた段階での取引価格を指しますが、これが上昇するということは、私たちが普段利用する小売店の販売価格にも反映される可能性が極めて高いことを意味しています。
東京都中央卸売市場のデータを確認すると、2019年11月中旬の時点でホウレンソウの入荷量は前年同時期と比べて4割も減少しており、品薄状態が鮮明になっています。SNS上でも「最近ホウレンソウが高いと思っていたら、こういう理由だったのか」「お浸しを作るのも一苦労だ」といった嘆きの声が散見されました。大田市場の青果卸関係者も、この品不足の傾向は12月に入っても継続するだろうと予測しており、しばらくは我慢の時期が続くでしょう。
他の野菜は安定供給の兆し!賢く献立を組み替えよう
ホウレンソウの状況は厳しい一方で、安心できるニュースも届いています。調査対象となった残りの13品目については、12月も平年並みの安定した価格で推移する見通しです。2019年9月や10月には、台風や水害によって千葉県や茨城県など関東の産地が甚大な被害を受けましたが、他の地域の産地がそれを補う形で順調な供給を続けています。11月の気温が平年より高く、作物の成長に適した環境が整ったことも不幸中の幸いと言えるでしょう。
一時は品薄が懸念されていた根菜類についても、農林水産省は「出荷量は回復する見込み」と自信をのぞかせています。個人的な意見としては、ホウレンソウが高値のうちは、無理に買い求めるのではなく、価格が安定している小松菜やチンゲン菜、あるいは出荷が回復してきた根菜類を主役にした料理に切り替えるのも一つの手だと考えます。旬の野菜を柔軟に取り入れる知恵こそが、変化の激しい現代の食卓を守るための秘訣なのかもしれません。
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