かつては家庭の定番だった固形せっけんが、今まさに熱い注目を浴びています。ボディーソープの普及により影を潜めていた時期もありましたが、2019年12月02日現在のトレンドは、あえての「固形派」です。特に、お尻やひじといった特定の部位をケアする「パーツ訴求型」が、美容感度の高い層から絶大な支持を集めています。
SNSでは「見えない場所まで美しくなりたい」という声が溢れており、その象徴ともいえるのがペリカン石鹸の「恋するおしり」です。これはスクラブ、つまり肌の角質を優しく取り除く微粒子が配合された石鹸で、直接肌に滑らせて使います。下着の摩擦による黒ずみやざらつきをケアできる点が、現代の悩みと見事に合致したのでしょう。
一方、男性には加齢臭などを防ぐ消臭タイプが、父親へのギフトとして人気を博しています。手頃な価格でありながら、悩みに対してピンポイントでアプローチできる実用性が評価されているのです。こうした「安くて良いもの」を賢く選ぶ消費スタイルは、今の時代背景を象徴しているように私は感じます。
老舗「赤箱」の逆襲と台湾発の手作りブランド
さらに、1928年の発売から91年を数える「カウブランド赤箱」が、若い世代を虜にしています。2019年11月下旬に開催されたイベントには、100名を超えるファンが殺到しました。1個100円程度という驚きのコスパでありながら、高級洗顔料に負けないしっとりとした洗い心地が、SNSを通じて「神アイテム」として拡散されたのです。
また、2019年09月30日には台湾のハンドメイド石鹸専門店「阿原(ユアン)」が日本橋に上陸しました。こちらはヨモギなどの天然ハーブを贅沢に使い、1個1500円前後という価格帯です。日常の中に少しの贅沢を取り入れたいというニーズに応えており、伝統的な製法を守り続ける職人のこだわりが、安心感を生んでいます。
ボディーソープの手軽さは魅力的ですが、固形せっけんを丁寧に泡立てる時間は、自分自身を労わるマインドフルネスなひとときにもなり得ます。効率ばかりが重視される世の中で、こうした「ひと手間」を愛でる文化が再評価されているのは、非常に喜ばしい変化ではないでしょうか。
バブル期のピークを過ぎ、一時は市場が縮小していた固形せっけんですが、現在は品質という本質的な価値で選ばれる時代へとシフトしています。優しい香りと豊かな泡に包まれながら、一日の疲れを洗い流す。そんな素朴で贅沢な習慣を、ぜひ皆さんも今夜から取り入れてみてください。
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