音楽を愛するオーディオファイルにとって、ノイズとの戦いは永遠のテーマと言えるでしょう。富山市に拠点を置き、妥協のない製品作りで知られるCSポート株式会社が、新たに高級ターンテーブル「TAT2」を開発しました。2019年12月05日に発表されたこのモデルは、アナログレコードの真価を引き出すための驚きの技術が凝縮されているのです。
本作の最大の特徴は、台座に採用された17キログラムもの重厚な御影石にあります。スピーカーの音圧や人の歩行による微細な振動は、レコードの音質を著しく低下させる天敵です。しかし、この圧倒的な質量を持つ天然石が、不要な共振を徹底的に抑え込みます。SNSでも「御影石の台座なんてロマンの塊だ」と、その贅沢な仕様に期待の声が広がっています。
空気の力でノイズを遮断する革新のメカニズム
レコードを載せて回転させる円盤状の部品、いわゆる「プラッター」には15キログラムのステンレスが投入されました。さらにTAT2は、この重いプラッターを空気の圧力でわずかに浮上させる「エアー・フローティング・システム」を搭載しています。これにより、回転軸との摩擦や振動を物理的に遮断し、針が溝から拾い上げる情報を極限まで純化させる仕組みです。
CSポートはこれまで1台250万円を超える超弩級モデルを展開してきましたが、今回のTAT2は150万円(税別)という価格設定で、中核を担うラインナップとして位置づけられています。前作では合計60キログラムを超えていた重量を見直し、音質性能を維持しながらも軽量化を図ることで、より多くの愛好家が手に取りやすいバランスを実現した点は、メーカーの英断だと感じます。
静寂性能を突き詰めたこの逸品は、2020年02月の発売に向けて年間20台の販売を目標としています。昨今の世界的なアナログブームの中で、日本の職人魂が宿るプロダクトが欧米市場へ進出するのは非常に喜ばしいことです。単なる再生機器を超えた「楽器」のような佇まいは、音楽を聴く時間を特別な儀式へと変えてくれるに違いありません。
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