人生100年時代という言葉が現実味を帯びるなか、千葉県内の労働市場で大きな変化が起きています。千葉労働局が2019年12月5日に発表した調査結果によれば、70歳以上まで働ける制度を導入している県内企業の割合が、36.6%に達したことが判明しました。これは前年と比較して3.6ポイントも上昇しており、全国でも4番目に高い水準という驚きの結果です。
こうした動きを牽引しているのは、実は地域を支える中小企業の人材ニーズに他なりません。いわゆる「高齢者雇用確保措置」の一環として、定年後も継続して雇用する仕組みが整いつつあります。SNS上でも「元気なうちは働きたい」「経験豊かなベテランが職場にいるのは心強い」といった、シニア層の活躍を前向きに捉える声が数多く上がっており、社会的な関心の高さが伺えます。
中小企業がシニア世代を熱望する理由と定年制の廃止
なぜ、大企業よりも中小企業で高齢者の受け入れが進んでいるのでしょうか。今回の調査対象となった県内4758社のうち、大企業の導入率が30.4%であるのに対し、中小企業は37.2%と大きく上回っています。背景にあるのは深刻な人手不足です。即戦力として定年前と同様のパフォーマンスを発揮できるシニア世代は、企業にとって喉から手が出るほど欲しい貴重なリソースといえるでしょう。
制度の柔軟性も、千葉県が全国上位に食い込んでいる一因です。2019年6月1日時点のデータでは、定年そのものを「70歳以上」に設定した企業が87社、さらには年齢による制限を撤廃する「定年制の廃止」を選択した企業も238社に上りました。年齢という壁が少しずつ取り払われ、個人の能力や意欲が正当に評価される時代へ、着実にシフトしている様子が鮮明になっています。
私個人としては、この流れは単なる労働力不足の解消に留まらない、豊かな社会への第一歩だと考えています。長年培われた熟練の技術や知恵が次世代に継承されることは、組織の厚みを増すことに直結します。一方で、無理なく健康に働き続けられる環境整備も同時に求められるでしょう。千葉県から始まるこの「生涯現役」の潮流が、全国にどのようなポジティブな連鎖を生むのか注目です。
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