関西電力は2019年12月05日、個人の海外旅行をサポートする新サービス「トラポル」を開始したと発表しました。この事業は、既存のエネルギー事業の枠を超えた挑戦として、社内の若手社員が提案したスタートアップ企画から誕生しています。まず対象となるのはベトナムのホーチミン市で、大手旅行会社のパッケージツアーとは一線を画す「現地の人との触れ合い」に重点を置いているのが大きな特徴です。
旅行を彩るのは、現地に住む「ローカルフレンド」と呼ばれる登録者たちです。彼らはガイドブックには載っていないような隠れ家レストランや、地元の人が愛する穴場スポットを案内してくれる心強い存在となるでしょう。インフラ企業としての信頼を背景に、現地の登録者には厳格な面談や身分確認、さらには研修を課しており、安全性にも十分な配慮がなされています。現在は日本語や英語を操る約200人が、日本からの来訪を心待ちにしているとのことです。
本サービスでは、現代の必需品である「LINE」を活用してすべての手続きを完結させることができます。出発前から現地の方とコミュニケーションを取れる仕組みは、海外旅行につきまとう「言葉や治安への不安」を解消する画期的な試みだと感じます。こうした事前交流があれば、初めての土地であってもまるで旧友に会いに行くようなワクワク感を楽しめるはずです。テクノロジーと人の温かさが融合した、非常にスマートなアプローチではないでしょうか。
ユニークな報酬体系とSNSで高まる期待感
驚くべきは、ローカルフレンドへの報酬形態です。金銭の授受ではなく、3000円以内という上限を設けた「日本のお土産」を渡すことが対価となっています。この仕組みは、単なるビジネス上の付き合いを超えた「交流」を促進させるための粋な演出といえます。旅行者は航空券や宿泊費を含めたプラン料金を支払うことになりますが、2泊4日のモデルプランで約7万円から15万円という価格設定は、独自体験の価値を考えれば非常に魅力的です。
SNS上では、この斬新なビジネスモデルに対して「関電が旅行業とは意外だが面白い」「現地のリアルな生活を知りたい人には最高」といった好意的な意見が目立っています。一方で「お土産だけで本当に満足度が維持できるのか」といった懸念の声も一部で見られますが、日本に関心を持つ現地の方々と旅行者をマッチングさせる(最適な組み合わせを選ぶ)ことで、金銭以上の満足度を生み出そうとする姿勢には、既存の観光業にはない可能性を感じずにはいられません。
関西電力は今後、東南アジアを中心にサービスエリアを順次拡大していく方針を示しています。3年から5年後を目途に黒字化を目指すとしており、同社が培ってきたブランド力が海外での観光体験をどう変えていくのか目が離せません。大手のパック旅行に飽きた層や、自分だけの特別な旅を求める層にとって、トラポルは新しい旅のスタンダードになる予感を秘めています。
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