日本のリース業界を牽引する東京センチュリーが、アメリカの金融市場において攻めの一手を打ち出しました。2019年11月25日、同社は米国のノンバンクである「APエクイップメント・ファイナンシング」を約20億円強で買収し、完全子会社化する方針を固めたのです。この動きは、拡大し続ける物流業界の資金需要を的確に捉えるための、極めて戦略的な決断と言えるでしょう。
今回買収の対象となったAP社は、1998年にオレゴン州で設立された精鋭企業です。彼らの強みは、何といってもデータ分析を駆使したインターネット営業にあります。銀行などの預金を受け入れずに融資業務を行う「ノンバンク」という形態を活かし、中小の運送業者をターゲットに、トラック購入資金の融資で確固たる地位を築いてきました。
SNS上では「日本の大手リース会社が米国のテック系金融を買収するのは興味深い」「物流クライシスが叫ばれる中、中小型トラックに特化するのは賢い選択だ」といった期待の声が上がっています。ネット通販の爆発的な普及により、ラストワンマイルを担う中小型車両の需要は世界的に急増しており、この買収はまさに時代の潮流に乗ったものと言えるはずです。
高収益モデルと営業網の相互補完がもたらす未来
AP社のビジネスモデルは非常に洗練されています。特筆すべきは、特殊仕様の車両や冷蔵設備の手配から融資までを、わずか1週間程度という驚異的なスピードで完結させる機動力です。この利便性の高さから、年率10%程度という高い貸出金利を実現しており、2018年12月期には約230万ドルの経常利益を計上するほどの実力を持っています。
さらに、契約した融資債権の約7割を銀行に売却することで、手元の資金を効率よく回転させる「資産効率の高さ」も魅力の一つでしょう。東京センチュリーはすでにニューヨークに現地法人を構えていますが、これまではディーラー経由の営業が中心でした。約3000の事業者と直接つながるAP社を傘下に収めることで、営業の幅は一気に広がることになります。
私個人の見解としては、今回の買収は単なる規模拡大以上の価値があると考えています。日系企業が米国へ進出する際の橋渡し役としての機能も期待されており、物流インフラを金融面から支える「日米ハイブリッド型」のサービス展開が楽しみでなりません。スピード感のある米国のノウハウが、日本の老舗リース企業にどのような化学反応を起こすのか注目です。
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