持続可能な社会への第一歩として、私たちの生活に欠かせない「袋」の在り方が劇的に変わろうとしています。凸版印刷と合成繊維の国内大手であるGSIクレオスは、2019年12月11日、微生物の力によって完全に分解される「生分解性プラスチック」を用いたレジ袋の共同開発を発表し、大きな注目を集めているのです。
今回採用された「生分解性プラスチック」とは、使用後は微生物の働きによって最終的に水と二酸化炭素にまで分解される画期的な素材を指します。通常のプラスチックが数百年単位で自然界に残るのに対し、この新素材は環境への負荷を最小限に抑えられる点が最大のメリットと言えるでしょう。
SNS上では「これこそ待ち望んでいた技術だ」「レジ袋有料化の流れの中で、こうした選択肢が増えるのは嬉しい」といった、期待に満ちた声が続々と上がっています。海洋プラスチックごみ問題が世界的な課題となる中、消費者の環境意識はかつてないほど高まっており、まさに時代が求める製品が登場したと言えます。
植物由来の力で海を守る!新素材「マタビー」の秘めたる可能性
本プロジェクトの核となるのは、GSIクレオスが供給する「マタビー」という生分解性樹脂です。これは植物由来のポリマーとトウモロコシのでんぷんを主原料としており、土中はもちろんのこと、分解が難しいとされる海水中でも自然に還る優れた性質を兼ね備えています。
凸版印刷は、長年培ってきた高度なフィルム製造技術を駆使することで、このマタビーを実用的な製品へと昇華させる役割を担いました。2019年12月より、レジ袋のほかにもゴミ袋やカトラリーといった計3品目の受注を順次開始しており、コンビニや自治体での採用が確実視されています。
編集者としての視点では、単なる環境配慮に留まらず、農業用資材などへの応用を見据えている点に強い戦略性を感じます。回収の手間を省きつつ土壌を豊かにする仕組みが広がれば、循環型経済のモデルケースとして、日本のみならず世界中のスタンダードになる可能性を秘めているのではないでしょうか。
両社は、世界的な「脱プラスチック」の潮流を追い風に、2025年度までに関連受注を含めて20億円の売上を目指すという壮大なビジョンを掲げています。国内のアパレルや小売各社が袋の有料化や紙製への切り替えを急ぐ中、この「消える袋」は業界の勢力図を塗り替える決定打になるでしょう。
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