日本の経済を支える中小企業がいま、大きな転換期を迎えています。M&A(企業の合併・買収)仲介のリーディングカンパニーであるストライクが、福岡オフィス(福岡県福岡市)の体制を2022年までに大幅に強化する方針を固めました。経営者の高齢化が深刻な課題となる中、同社は地方に眠る潜在的なニーズを掘り起こし、後継者不在による黒字廃業という悲劇を食い止める構えです。
今回の戦略の目玉は、現場を支えるコンサルタントの大幅な増員にあります。現在5名の専門スタッフを、3年以内には10名体制へと倍増させる計画が進行中です。M&Aコンサルタントとは、売り手と買い手の間に立ち、複雑な契約や条件交渉をまとめ上げる専門職を指します。企業の「結婚」をプロデュースする仲人役が倍増することで、九州全域でのきめ細やかなサポートが可能になるでしょう。
SNS上では「地元の名店や技術が消えるのは悲しいから、こうした取り組みは応援したい」「M&Aが身近になれば、若い起業家が事業を引き継ぐチャンスも増えるのでは」といった前向きな期待が寄せられています。特に地方では、廃業が地域経済の衰退に直結するため、専門家による支援体制の充実は、多くのビジネスパーソンから注目を集めるニュースとなっています。
執行役員の配置と提携強化で目指す「年間25組」の成約
ストライクは組織体制の強化にも余念がありません。これまで札幌や名古屋、大阪といった主要拠点にのみ配置されていた専任の執行役員を、2022年までには福岡にも常駐させる予定です。責任あるポストの人物が現地で陣頭指揮を執ることで、意思決定のスピードを上げ、これまで以上に地域に根ざした迅速な案件対応が実現する見込みとなっています。
さらに、顧客開拓のネットワークも驚異的な広がりを見せています。地元の金融機関や会計事務所など、すでに提携している約90社のパートナー企業との連携をさらに深化させる計画です。単なるセミナー開催に留まらず、プロフェッショナル同士が手を取り合うことで、経営者が誰にも相談できずに抱え込んでいる悩みをいち早く察知し、解決へと導く仕組み作りが急ピッチで進んでいます。
2019年8月期において、九州地方での成約数はまだ数組という段階ですが、同社はこれを3年以内に年間25組まで引き上げるという高い目標を掲げました。九州・沖縄エリアは、全国的な傾向とは対照的に、2019年10月の調査で後継者不在率が4年連続上昇しており、専門的な仲介サービスの需要は間違いなく高まっています。まさに、今が攻め時と言えるでしょう。
地方から全国へ!ストライクが描く成長戦略の未来図
荒井邦彦社長は「現時点では当社のシェアはまだ低く、市場の大きさを語る前に、まずは活動量を圧倒的に増やす必要がある」と、泥臭く現場を回る重要性を説いています。2019年8月期の決算では売上高が前期比36%増の50億円、最終利益は46%増の13億円と絶好調の同社ですが、その成長の原動力は、こうした地方への愚直なアプローチに隠されているのかもしれません。
2019年8月期に全国で104組だった成約実績を、2022年8月期には250組まで押し上げるという野心的な中期目標を掲げています。私個人としても、地方に眠る優れた技術や伝統が、後継者不足という理由だけで消えてしまうのは、日本経済にとって計り知れない損失だと確信しています。M&Aが「乗っ取り」ではなく「事業の継続」としてポジティブに浸透していくことを願ってやみません。
今後は、福岡を拠点とした九州全域の活性化が、ストライクの全国戦略を占う試金石となるはずです。2019年12月07日、この決断が将来の日本における「地方創生」の成功例として語り継がれる日が来るのを、私たちは目の当たりにしているのかもしれません。ビジネスの現場で汗を流すコンサルタントたちの手によって、一つの企業、そして一つの地域の未来が守られていくことに期待しましょう。
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