2020年という記念すべき幕開けにふさわしく、日本各地では心震える芸術の祭典が目白押しとなっています。世界的なバイオリニストとして名高い諏訪内晶子氏が音楽監督を務める「国際音楽祭NIPPON2020」は、その筆頭と言えるでしょう。2020年2月14日から2020年3月15日にかけて、東京オペラシティコンサートホールを中心に開催されるこの音楽祭は、彼女の妥協なき美学が細部まで宿っています。
SNS上では「諏訪内さんのプロデュースなら間違いなく本物」「初春の東京がクラシックの熱狂に包まれるのが待ち遠しい」といった期待の声が早くも溢れています。音楽監督とは、演奏プログラムの選定から出演者の調整まで、祭典の全体像を描き出すいわば「総責任者」のことです。彼女の卓越した感性が、どのような音のドラマを紡ぎ出すのか期待が高まります。
伝統と皇室の美を巡る珠玉の展覧会
春の京都では、2020年3月24日から2020年5月17日まで、京都文化博物館にて「京都祇園祭―町衆の情熱・山鉾の風流」展が開催されます。絢爛豪華な山鉾の装飾品や、祭りの熱気を伝える絵画が一堂に会する貴重な機会です。また、2020年4月4日から2020年5月31日には、東京芸術大学大学美術館で御即位記念特別展「雅楽の美」が幕を開けます。
ここでは宮内庁が誇る至宝の中から、雅楽に用いられる煌びやかな装束や楽器が展示される予定です。雅楽とは、1200年以上の歴史を持つ世界最古級の合奏音楽であり、日本の伝統芸能の原点ともいえる存在でしょう。私自身、皇室に受け継がれてきた静謐な美に触れることは、現代を生きる私たちに日本人のアイデンティティを再確認させてくれる大切な時間になると確信しています。
世界最高峰の響きと巨匠たちの足跡
初夏の訪れと共に、2020年6月29日にはサントリーホールへ「ベルリン・フィル12人のチェリストたち」がやってきます。オーケストラの王様とも呼ばれるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の精鋭たちが、チェロだけで構成するアンサンブルは圧巻の一言に尽きるでしょう。低音の深い響きが重なり合う瞬間、ホール全体が温かな奇跡に包まれるに違いありません。
秋が深まる2020年9月19日からは、宮城県美術館を皮切りに「東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画展」が巡回します。日本画の巨匠である東山魁夷が、生涯をかけて挑んだ大作68面が公開されるこの機会は、まさに奇跡的です。普段は一般の目に触れることのない「障壁画(建築物の壁や襖に描かれた絵画)」が放つ、凛とした精神性をぜひその目で確かめてみてください。
進化する美術館で出会う西洋と東洋の至宝
2020年10月6日からは、装いも新たに開館するSOMPO美術館で「ゴッホと静物画―伝統から革新へ」展が開催されます。名作「ひまわり」を含むゴッホの作品25点が集結し、彼がいかにして伝統を破壊し、新しい美を創造したのかを紐解きます。ネット上では「新宿の新しいランドマークでゴッホが見られるのは贅沢すぎる」と、早くも話題沸騰中です。
そして2020年11月14日からは、アーティゾン美術館にて「琳派と印象派」展が始まります。尾形光琳や俵屋宗達といった日本の「琳派」と、マネやドガなどの「印象派」を対比させるこの試みは、東西の都市文化が共鳴した証を私たちに見せてくれるでしょう。2020年は、音楽と美術が国境を越えて手を取り合う、文化的な豊かさに満ちた一年になることは間違いありません。
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