2019年6月24日に発表された情報によると、生活用品大手のユニ・チャーム株式会社が同年7月1日付で重要な人事異動および組織改革を実施することが明らかになりました。これは、国内外の競争が激化する市場環境の中で、同社がさらなる成長と経営の効率化を目指すための戦略的な一手であると言えるでしょう。特に、グローバル展開を加速させるためのキーとなる組織と人事に大きなメスが入っています。
今回の人事で注目されるのは、常務執行役員の木村幸広氏の新たな役割です。同氏は、これまでのグローバルマーケティング統括本部長としての職務に加え、新たに「グローバルベビーケア事業本部長」と「Marketing Tokyo BUNSHITSU担当」を兼任されます。ベビーケア事業は同社の根幹をなす重要な部門であり、ここにグローバルマーケティングのトップを据えることで、世界市場における統一的な戦略推進とブランド力強化を図っていくのでしょう。また、「Marketing Tokyo BUNSHITSU」という聞き慣れない名称は、東京に設けられるマーケティング拠点のことを指し、より機動的で、最先端のマーケティング戦略を立案・実行するための特別な組織であると推測されます。
生産体制においても異動が見られます。ペットケア生産本部では、加藤秀男氏が伊丹工場長から三重工場長へ異動となり、生産企画兼技術も担当されます。これにより、工場間の技術やノウハウの連携、生産効率の向上を目指す狙いがあると考えられます。また、後任の伊丹工場長には藤村哲氏が就任されています。
さらに、国内の営業体制にも大きな変化があります。ジャパン営業統括本部パーソナルケア営業本部では、首都圏支店が再編され、「首都圏第1支店」「首都圏第2支店」「首都圏第3支店」の3支店体制に生まれ変わります。これは、広大な首都圏エリアを細分化し、それぞれの地域特性や顧客のニーズにきめ細かく対応することで、市場シェアの拡大を目指す組織的な強化策と言えるでしょう。各支店のトップには、永田真也氏、坂本光利氏、山本敏城氏が就任し、新たな営業戦略を牽引していくことになります。
組織改革:成長を支える新体制の構築
今回の組織改革では、営業部門の再編が主要な柱の一つです。前述の首都圏支店の3支店化に加え、同じくジャパン営業統括本部パーソナルケア営業本部に属するチェーンストア部門も再編されます。従来のチェーンストア1部から5部の体制が、効率化を図るために「チェーンストア1部から4部」の4部体制へと変更されるのです。これにより、主要な小売チャネルであるチェーンストアとの連携を、より迅速かつ戦略的に進めていくことが期待されます。
また、企業基盤を支えるグローバル人事総務本部にも新たな動きが見られます。同本部に「人事部」と「共振の経営推進部」が新設されます。「共振の経営」とは、ユニ・チャームが掲げる独自の経営理念であり、社員一人ひとりが企業の理念や目標に共鳴し、一体となって価値創造を目指すという考え方です。この理念を組織的に推進するための「共振の経営推進部」を新設することで、全社的な意識改革と組織力の向上を強力に図っていく方針だと見て取れます。
このほか、グローバル人事総務本部では、熊谷賢一氏が共振の経営推進を、渡辺幸成氏が同人事と、いきいき健康推進室長兼働き方改革推進室長を兼任されます。知的財産本部では特許担当に下江成明氏、商標・表示担当に難波憲男氏が就任され、グローバルな知財戦略の強化にも抜かりはありません。
このニュースに対し、SNS上では「ユニ・チャームのグローバル戦略がいよいよ本格化するのでは」「ベビーケアとマーケティングのトップを兼任するのは、本気度が伝わる」「国内営業の再編は現場の士気向上に繋がりそう」といった、前向きな反響が多く見受けられました。今回の組織人事の発表は、ユニ・チャームが国内外でさらなる飛躍を目指すための、布石となる重要な一歩だと言えるでしょう。新体制が始動する2019年7月1日以降の同社の動きに、引き続き注目が集まりそうです。
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