体験型店舗の最前線!エディオン広島本店がeスポーツ、ドローンで魅せる新戦略

2019年6月21日、家電量販店大手のエディオンが、建て替えを経て全面改装を終えた「エディオン広島本店」(広島市)を堂々オープンさせました。インターネット通販が急速に普及し、商品の価格や品揃えでは実店舗が苦戦を強いられている現代において、同社が打ち出したのは「リアル店舗ならではの良さ」を徹底的に追求した、次世代型の家電量販店モデルです。

新たな広島本店は、9階建ての東館と10階建ての西館という、二棟構成の巨大な店舗へと生まれ変わりました。それぞれの売り場面積は約7,000平方メートルに及び、その広大なスペースを活かして、商品の陳列だけでなく、来店客が実際に商品を「触って」「試して」「体験できる」コーナーを大幅に拡充しています。この戦略こそ、ネットでは決して得られない「ワクワク感」を顧客に提供し、購買へとつなげる鍵となるでしょう。

特に注目を集めているのが、若年層やテクノロジー好きをターゲットとした新しい体験型売り場です。世界的に競技人口が急増しているゲーム対戦競技「eスポーツ」を体験できる専用フロアでは、高性能なゲーミングパソコンやゲーム機、専用ヘッドホンなどが並び、基本的に無料でその使い心地を試すことができます。専門用語であるeスポーツとは、エレクトロニック・スポーツの略で、コンピューターゲームをスポーツ競技として捉え、プレイヤー同士が対戦する活動のことです。

ここでは、実際にゲーミングパソコンやマウスなどの周辺機器を操作することで、そのレスポンスやフィット感を体感し、購入を検討できる点が大きな魅力です。さらに、VR(仮想現実)ゲームを体験するブースも設けられており、HMD(ヘッドマウントディスプレー)と呼ばれる装着型の機器の着用感や、VR空間での見え方まで細かく確認できるようになっています。これにより、高額になりがちなゲーミング関連機器や最新技術製品への購入のハードルが大きく下がると期待されます。

また、話題のドローンを実際に操縦できるコーナーも新設されました。ドローンとは、無線操縦で飛行する無人の航空機、またはマルチコプターのことを指す専門用語です。購入前にその操作性や飛行性能を確認できるのは、実店舗ならではの強力なアドバンテージです。同社の久保允誉会長兼社長は「品揃えと価格はネットに勝てない。リアル店舗ならではの良さ、ワクワク感を出していきたい」と語っており、この体験型戦略にかける強い意気込みが感じられます。

このエディオンの動きは、単なる店舗改装ではなく、家電量販店の未来の姿を提示するものだと感じます。すでに同社は、広島本店の改装に先立ち、大阪・ミナミにも体験を重視した新店舗を開業しており、このモデルを全国へ展開していく可能性が高いでしょう。ネット通販が効率を追求する一方で、実店舗は「楽しさ」「体感」といった感情的な価値を追求する方向へと進化していくべきです。

このニュースが公開されると、SNS上でも早速大きな反響がありました。「eスポーツ無料で試せるのは神!」や「ドローン操縦体験は行ってみたい」といった、新しい体験に対するポジティブな意見が目立ちます。特に、高価なゲーミングデバイスを実際に試してから買いたいというニーズは非常に強く、今回の改装はそうした現代の消費者の要求に見事に合致していると言えるでしょう。

ネットの利便性とは対極にある、五感に訴えかける体験価値の提供こそが、これからのリアル店舗が生き残るための唯一の道かもしれません。エディオン広島本店の挑戦は、小売業界全体のオムニチャネル戦略の成功事例として、今後大きな注目を集めていくのではないでしょうか。

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