2020年は「グレートローテーション」が再来か?債券から米国株へ、歴史的な資金大移動の全貌

2019年も残すところあとわずかとなりましたが、ニューヨークのウォール街では驚くべき熱狂が続いています。2019年12月20日の米株式市場において、ダウ工業株30種平均は前日比78ドル高の2万8455ドルを記録し、連日の最高値更新という快挙を成し遂げました。これほどまでの上昇を支えているのは、投資家たちの間でささやかれる「グレートローテーション」への強い期待感に他なりません。

「グレートローテーション」とは、投資家がリスクの低い債券から、より高い収益を狙える株式へと、運用資金を大胆に移動させる現象を指します。SNS上でも「米国株の一強時代が止まらない」「どこまで上がるのか目が離せない」といった驚きの声が溢れており、市場の熱量は最高潮に達しています。2016年の大統領選以降、ダウ平均の上昇幅はついに1万ドルを超え、米国経済の底力が改めて証明される形となりました。

対照的に、同期間の中国・上海総合指数は5%安と沈んでおり、株式市場は米中貿易摩擦の事実上の「勝者」が米国であると冷徹に判断しているようです。こうした歴史的な株高を牽引しているのは、景気見通しの劇的な改善でしょう。9月時点では「景気後退(リセッション)」、つまり景気が冷え込むことを恐れる声が10年ぶりの高水準にありましたが、わずか3カ月でその懸念は霧散しました。

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「債券王」も認める景気の好転と、溢れ出す投資資金

この劇的な変化をもたらしたのは、米連邦準備理事会(FRB)による3度の「予防的利下げ」と、米中合意の進展です。中央銀行が経済の失速を防ぐために金利を下げるこの措置が、市場に安心感を与えました。かつては景気後退を予言していた「債券王」ジェフリー・ガンドラック氏も、2019年12月に入り「先行指標に景気後退の兆しはない」と自身の見解を修正しており、プロの視点も大きく変化しています。

JPモルガンの試算によれば、2019年は世界の債券ファンドに約86兆円もの巨額資金が流れ込む一方で、株式からは多額の資金が流出していました。しかし、行き過ぎた不安が「杞憂」であったと判明した今、その逆流が始まろうとしています。すでに11月以降、株式ファンドへの資金流入が明確に確認されており、過去のデータを見ても、流出の翌年には株価が25%以上も急騰するケースが珍しくありません。

さらに、企業が自らの株を買い戻す「自社株買い」も、2020年には約7500億ドル規模で継続される見込みです。編集部としては、こうした需給の良さに加え、選挙イヤーを控えた政治的な後押しが株価をさらに押し上げると予測しています。一部では高値に対する警戒感もありますが、1950年以降の統計では、20%以上上昇した翌年も7割以上の確率で続伸するという心強いデータが存在します。

私たちは今、単なる株高ではなく、世界のマネーフローが根底から変わる歴史的な瞬間に立ち会っているのかもしれません。2020年のマーケットは、多くの専門家が予想する「緩やかな上昇」を裏切り、さらに刺激的なサプライズを私たちに見せてくれる可能性を十分に秘めていると言えるでしょう。

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