新潟の古町が観光地へ激変!?三越閉店を乗り越えるインバウンド戦略と商店街の新たな挑戦

新潟市の伝統的な繁華街である古町が、2020年という大きな節目を迎え、ドラスティックな変革の舵を切ろうとしています。これまで地域を支えてきた存在である新潟三越が2020年3月にその歴史に幕を閉じることが決定しており、街の今後について多くの人々が関心を寄せています。

インターネット上やSNSでも、この象徴的な百貨店の閉店を惜しむ声が続出すると同時に、跡地がこれからどうなっていくのかという不安と期待が入り混じった意見が飛び交っています。やはり地元の人々にとって、このニュースは大きな衝撃だったに違いありません。

新潟中心商店街協同組合の理事長を務める前川周作氏は、今後の課題として新施設が完成するまでの「空白期間」におけるにぎわいの維持を挙げています。かつての大和跡地は、新たな複合ビルが完成するまでに実に10年もの歳月を要してしまいました。

今回の三越跡地については買い手がスムーズに決まったものの、さまざまな許認可の手続きや実際の工事を含めると、新しい拠点が誕生するまでに3年から5年はかかると想定されています。建物の低層階を部分的に活用するなど、地道な対策が求められるでしょう。

その一方で、街に新しい風を吹き込む明るい兆しも見えています。それが、2019年度中に完成が予定されている最新の複合ビル「古町ルフル」の誕生です。ここには新潟市役所の一部機能や民間銀行の移転がすでに内定しています。

市役所の職員だけでも約800人がこの場所で働くことになるため、これまでの商業施設とは異なる形で、日中の周辺人口が劇的に増加することが見込まれています。人の流れが大きく変わることで、周辺の飲食店や商店にもポジティブな影響が出るはずです。

伝統的なデパートに頼るビジネスモデルが限界を迎えている現代において、昔ながらの商業地のあり方に固執するのは得策ではありません。時代の潮流に合わせて、街そのものの定義をガラリと変えていく柔軟な発想の転換が、今の古町には不可欠だと言えます。

そこで商店街が2020年から本格的に目指すのが、従来の買い物の街から「観光機能と観光消費」に軸足を置いたエリアへのシフトです。その第一歩として、古町7番町にあるアーケードの大規模なリニューアル工事が2020年3月の完了に向けて着々と進んでいます。

この新しく生まれ変わるアーケード内には、地域の観光案内所が新設される予定です。新潟が誇る華やかな料亭文化や芸妓の舞い、さらには「新潟島」と呼ばれる信濃川と阿賀野川、日本海に囲まれた中心区域一帯の魅力を発信する素晴らしい拠点となるでしょう。

ここでの注目キーワードは、訪日外国人旅行客を指す「インバウンド」です。言葉や文化の壁を越えて海外からのゲストを呼び込む施策として、商店街はすでに大きな成功体験を積んでいます。それが2019年11月に実施された特別なイベントでした。

大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」が新潟港に寄港した際、アーケード内に特設の畳スペースを設置し、外国人に茶道をはじめとする日本文化を体験してもらう試みが行われたのです。これがSNSでも「日本らしい体験ができる」と大好評を博しました。

開放的なアーケードをまるで「屋外の部屋」のように仕立てた空間は、外国人観光客にとって非常にユニークな観光地として映ったようです。多くの参加者がその様子を熱心にスマートフォンで撮影し、世界に向けて拡散する姿が見られました。

こうした取り組みは、三越閉店後の観光消費の拡大を狙った戦略の第1弾であり、インバウンド誘致の実績として大きな自信になっています。一朝一夕に成果を出すのは困難ですが、中長期的な視点で観光機能を強化していく方針は極めて理にかなっています。

さらに嬉しい動きとして、古町周辺では都市型マンションの開発が活発化しており、利便性の高い利発な街なかに暮らしたいという住民の「再回帰」が始まっています。かつての地価高騰による住民離れという悪循環を、今まさに断ち切ろうとしているのです。

地方都市の商店街が生き残るためには、単にモノを売る場所から、そこでしか味わえない「体験」を提供する場所へと進化することが重要です。古町の持つポテンシャルと、全天候型の広いアーケードという資産を掛け合わせれば、唯一無二の観光地になれるでしょう。

歴史ある花街の文化や最先端の都市型ライフスタイルが融合した新しい古町の姿は、日本国内だけでなく世界中から訪れる人々をきっと魅了するに違いありません。この2020年の大転換期を契機として、街全体がより一層輝きを増していくことを期待しています。

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