大手IT企業の富士通は、2020年1月1日付で実施された最新の役員人事および組織改革のディテールを明らかにしました。今回の改定では、同社が強みを持つ「テクノロジーソリューション(SL)部門」を中心とした大規模なテコ入れが行われています。ソリューションとは、顧客が抱える経営課題をIT技術やシステム構築によって解決する取り組み全般を指す言葉です。社会のデジタル化が急速に進む中、同社が次のステージへ進むための強い決意が垣間見える人事となっています。
特に注目すべきは、パブリックサービスビジネスグループの「第一ヘルスケアSL事業本部」における新体制の構築でしょう。第四システム事業部長として、本部長代理を兼任する青木実氏が就任する形となりました。医療や公的機関のデジタル化は、国民の生活利便性を向上させるための最優先課題といっても過言ではありません。この領域に経験豊富な人材を配置したことは、富士通が日本の医療インフラをより強固に支えていくという明確なメッセージだと私は確信しています。
さらに、企業の経営基盤を支える「IT戦略本部」でもドラスティックな組織改革が断行されました。具体的には、サプライチェーンマネジメントを意味する「SCMシステム統括部」と、顧客の課題解決を専門とする「ソリューション統括部」という2つの新しい部門が新設されています。SCMとは、原材料の調達から消費者に届くまでの全プロセスを一元管理して効率化する仕組みのことです。この新設に伴い、松本和彦氏と白鳥章二郎氏がそれぞれの統括部長に抜擢されました。
最先端の技術をビジネスに実装する「デジタルソフトウェア&SLビジネスグループ」でも動きがありました。デジタルSLサービス事業本部のVP(バイスプレジデント)として、新たに宇田哲也氏が就任しています。この人事に対してSNS上では、「富士通がヘルスケアやデジタル領域の本気度を上げてきた」「新しい統括部の新設で、業務の効率化や次世代ソリューションの開発がさらにスピードアップしそう」といった期待の声が多数寄せられていました。
変化の激しい現代ビジネスにおいて、現状維持は後退を意味します。今回の富士通の組織改革は、医療という公共性の高い分野での価値提供を深めつつ、SCMなどの社内インフラを洗練させる絶妙な戦略だと評価できるでしょう。新たなリーダーたちの指揮のもと、同社がどのような革新的なITサービスを世に送り出していくのか、今後の展開から目が離せません。
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